日本家電大手が総赤字 人民日報「日本を手本に」 (2)
「攻めるに易く守るに難し」のことわざ通り、市場需要変化の対応に遅れ、革新力が衰退してしまうことは、トップ企業が陥りやすい落とし穴なのだろう。革新によってトップ企業として地位を確立した後、企業は最少のコストで最大の利益をあげるという方向性に向かうが、そうなると新たな革新に向けて方向転換することは難しくなる。一方、新規参入者にとっては、新たなルートを切り開くことが権威に挑戦する唯一の方法であり、それが時に新たな市場需要の創造に成功することにつながる。
しかし、日本企業の再生能力を見くびってはならない。日本企業は「腐っても鯛」で、世界に知られるグローバルブランドを持つ。優れた革新文化や革新の蓄積を持つ日本企業がただ黙って死を待つわけがなく、長年蓄積した技術力によっていつでも再生する可能性がある。日本企業が低迷しているからといって、日本企業がすでに「総崩れ」したと断言するのは時期尚早だ。米アップルもかつてマイクロソフトに市場シェアを奪われ、苦戦を強いられていたことを忘れてはならない。企業努力を怠り、相手の失敗を待つだけなら、依然として戦いに勝つことは難しい。最近日本の自動車販売数が8万台以上減少してできたシェアを奪ったのは大多数が韓国車、フランス車、ドイツ車。中国の自動車メーカーはほんの少しの分け前にしかありつけていない。
軒並み赤字に陥っている日本企業を前に、自分は大丈夫だろうと高をくくるのは禁物だ。ましてや人の不幸を喜ぶのはもってのほか。企業管理、革新能力のいずれにしても、中国企業は日本企業にまだ大きく後れを取っている。中国企業はむしろ日本を手本として、市場に照準を合わせ事業基盤を強化する必要がある。(編集MZ)
「人民網日本語版」2012年11月21日