重慶にある世界遺産で、「大足石刻」と呼ばれる大彫刻群のうち、修復作業が行われている千手観音の主尊の腹部に、言葉が刻まれたレンガや金箔、瓷器の破片などが隠されているのを、専門家らが発見した。発見された長方形のレンガには、表と裏にいずれも赤い文字が刻まれている。大足石刻研究院石質文化財保護センターの陳卉麗・副センター長によると、千手観音からこのようなレンガが発見されるのはこれが初めて。新華網が報じた。
文化財の専門家が現在、今回発見されたレンガやそのほかの文化財の調査を進めている。南宋(1127-279年)に作られた千手観音は、高さ7.7メートル、幅12.5メートル。高さ15-30メートルの岩壁に刻まれており、腕1007本が羽を広げたクジャクのようになっている。同地は気温や湿度が高いことや、酸性雨の影響などで、近年、千手観音の老朽化が進み、水の浸透や細部の風化、岩体の破損、金箔の変色、剥落などが深刻化していた。そのため、2008年から修復作業が始まり、15年上半期に完了する計画だ。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年5月12日