中国の病院で増え続けるダイエット外来
中国国家衛生健康委員会がまとめたデータによると、中国では18歳以上の肥満率が16.4%に達しており、2030年には成人で体重が基準を超過し肥満になる人の割合が65.3%に達し、太りすぎが現代社会において健康を脅かす深刻なリスクになることが予想されるという。現在、国の強力な推進により、ダイエット外来を設置する病院が増え続けており、肥満患者にワンストップ式サービスを提供している。
複数の診療科・部門が連携してワンストップ式サービスを提供
公的な診療受付プラットフォームと各病院の公式サイトを見ると、北京市だけでもダイエット外来やダイエットセンターを開設したか、複数の診療科・部門による体重減少を目標とする学際的なチームを立ち上げた公立病院が10数ヶ所ある。
こうした外来には栄養科や内分泌科だけでなく、中医科、一般外科、耳鼻咽喉科、産婦人科、小児科など複数の診療科が関わり、肥満患者にワンストップ式サービスを提供している。
それでは体重を減らしたい人なら誰でもダイエット外来を受診できるのか。医師によると、ダイエット外来は主に肥満の人々に医学的治療を提供するものであり、医学的な意味での肥満の基準(BMIが28以上)に達していない人には、肥満を原因として薬を処方することはできないという。
江西省上饒市人民病院では、再診に訪れた陳さんが医師の指導の下、低炭水化物・高脂肪のケトン食によるダイエット方法を実践し、15キログラム近い減量に成功した。体重は今も減り続けているという。ただ、担当の医師は、「陳さんの場合はケトン食ダイエットにより大きな効果があったが、他の患者がそっくり真似をするというわけにはいかない」と注意を促す。
同医師は、「肥満になる原因はさまざまで、遺伝的要因と後天的な生活習慣が含まれる。患者によって肥満の原因は異なる。脳が飢餓状態という患者がいれば、胃腸が飢餓状態という患者もいる。さらには情緒的飢餓状態や代謝が低下したことによる飢餓状態もある。そのため、治療プランは患者ごとに異なり、その人に合った治療を行わなければならない」と指摘した。(編集KS)
「人民網日本語版」2024年7月24日
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