中国の科学者、体温発電に利用できる材料のブレイクスルーを達成

人民網日本語版 2024年07月15日15:59

哈爾浜(ハルビン)工業大学が11日に明らかにしたところによると、同大学の材料科学・工学院の張倩教授と毛俊教授のチームはプラスチック熱電材料分野で新たなブレイクスルーを成し遂げた。同チームは、ビスマス化マグネシウム単結晶が室温で優れた塑性変形能力と熱電性能を持つことを発見した。関連成果は10日付の国際的学術誌「ネイチャー」に掲載された。科技日報が伝えた。

研究チームはセンチメートル級の高品質ビスマス化マグネシウム単結晶を作成した。チームの研究によると、ビスマス化マグネシウム単結晶は面内方向の圧縮ひずみが75%以上、引張ひずみが100%にも達することを発見した。この数値は従来的な熱電材料を1桁上回る上、類似する結晶体構造を持つ一部の金属材料も上回る。張氏は、「ビスマス化マグネシウム単結晶は室温で曲げやねじりといった複数種類の塑性変形が可能だ。最適化後のビスマス化マグネシウム単結晶は室温でさらに優れた熱電性能を示し、現在のプラスチック半導体材料より優れている」と説明した。

このプラスチック熱電材料は、主に人体の体温発電や体温制御などの応用シーン向けのフレキシブル熱電デバイスの開発に用いることができる。(編集YF)

「人民網日本語版」2024年7月15日

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