蘇州市が故・胡友平さんに称号を追授へ 「正義のため勇敢に行動した模範」
江蘇省蘇州市人民政府によると、同市で6月24日に発生した刃物による傷害事件で、女性や子どもへの襲撃を身を挺して阻止し、重傷を負った胡友平さんが26日に亡くなった。蘇州市は胡さんの行為を「正義のための勇敢な行動」と認定し、現在「正義のため勇敢に行動した模範」の称号を追授する手続きを進めている。
6月24日午後4時頃、蘇州市高新区塔園路の「新地中心」バス停で刃物による傷害事件が発生し、3人が負傷。このうち1人は中国国籍、2人は日本国籍だった。容疑者はすぐに取り押さえられた。中国国籍の負傷者である胡友平さんは、犯行を阻止しようとして重傷を負い、病院に搬送されたが、救命の甲斐なく26日に亡くなった。日本国籍の負傷者2人のうち、1人は入院治療中で命に別状はなく、もう1人は当日中に退院した。
日本国籍の負傷者は母親と男児で、母親によると、胡さんは容疑者の犯行を阻止しようとして刺され、路上に倒れた。その間に男児は逃げることができた。現場の目撃者によると、胡さんは最初に容疑者をつかみ、後ろから抱え込むようにしたが、容疑者に後ろ手で刺された。胡さんが倒れた後も容疑者は刺し続け、その場にいた市民や現場を通りかかった車の運転手、および巡査によって路上で取り押さえられた。目撃者は「当時、容疑者が阻止されなければ、もっと多くの人々が負傷していただろう」と語る。
今回の凶悪な事件において、生死を分けるような局面で、中国人の一般市民が無意識に身を挺し、他の罪なき人々が刃物で刺されるのを防ぎ止めた。この勇気ある行動は感動を呼び、中国社会で高く評価されている。今回の市政府による追授や、インターネット上にあふれる追悼からも、そのことがうかがえる。
我々は全ての被害者に、国境を越えた人道的なお見舞いを申し上げる。我々は犯罪行為を強く非難すると同時に、犯罪行為に直面した時に中国人の一般市民が示した正義感にも目を向ける必要がある。暴力に直面した時、中国人と外国人に区別はなく、あるのは正義と犯罪行為の戦いだ。今回の件は中国社会全体の善良性、友好性、勇敢な精神を反映しており、これらの特質はすでに中国社会のDNAに組み込まれている。
日本の民間世論にも中国社会との共鳴が起きていることに我々は注目している。日本の少なからぬネットユーザーが、救いの手を差し伸ばした胡さんの行動に敬意を表し、彼女の快復を祈り、繰り返し感謝の意を表していた。これらはいずれも、中日民間交流における最も真実の感情だ。そこには暴行に対する厳しい非難と勇敢な行動への敬意や称賛という共通の価値観があることに目を向ける必要がある。
蘇州は外国人の比較的多い都市であり、多くの外国企業が進出している。これは、40年余りに及ぶ中国の改革開放で、互いに融け合い切り離せなくなった中国と世界の構造の縮図でもある。中国の対外開放の扉は大きく開け放たれていく一方であり、日本人を含む各国の人々が中国を訪れ、旅行や観光、投資や事業を行うことを歓迎する。これから中国を訪れるますます多くの外国人が、さらに友好的で親切かつ法治的な環境を感じることになるだろう。(編集NA)
「人民網日本語版」2024年6月28日
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