日本の青年100人が新疆訪問 「新疆で中国の開放・包摂を理解」
日本の創価学会の故・池田大作名誉会長が初めて訪中し、周恩来総理と会見してから今年で50周年を迎えた。5月末、中国人民対外友好協会と中日友好協会の招待を受けて、創価学会の原田稔会長率いる青年代表団100人が新疆維吾爾(ウイグル)自治区を訪問した。
■新疆に来て初めてシルクロードを本当に理解できた
初めて中国を訪れた代表団の永瀬千秋さんは、烏魯木斉(ウルムチ)の第一印象について、「山々に囲まれた自然豊かな景色と天山山脈が目に入り、自分自身が生まれ育った北海道に似ていると思い、親近感が生まれた」と語った。
柏孜克里克(ベゼクリク)千仏洞を見学する創価学会青年代表団(撮影・張麗婭)
古代シルクロードは万里に及び、千年の長きにわたって続き、新疆は古来よりシルクロードの東西経済・文化交流の重要な拠点だった。柏孜克里克(ベゼクリク)千仏洞は、吐魯番(トルファン)に現存する石窟の中で最も多くの洞窟がある石窟群であり、そのうち42の洞窟に壁画がある。これらの壁画と仏像は、多様な文化がこの地で交流し、融合してきたことの「証人」だ。千仏洞の解説を注意深く聞いていた代表団の中岡弘樹さんは「悠久のシルクロードに残された仏像の壁画を見学し、時代の変遷とともに完全な状態ではなくなっているものの、残された壁画の一部を通して、当初はどのようなものだったのかと思いを馳せるロマンあふれる体験となった」と語った。
「スケールが本当に大きい。その規模に圧倒された!」交河故城の見学後、吉田知徳さんはこのように評価した。シルクロードの交通の要衝だったこの地では、建築芸術や宗教信仰など様々な文化が交流し、学び合い、豊かな足跡を残した。
錦織りの護臂「五星出東方利中国」(撮影・張麗婭)
新疆博物館には、錦織りの護臂(ひじ当て)「五星出東方利中国」という貴重な文化財が所蔵されている。1995年に中日尼雅(ニヤ)遺跡学術調査隊が新疆維吾爾自治区民豊県尼雅遺跡で発見したこの文化財は、20世紀の中国考古学の偉大な発見の一つとして知られている。長瀬千秋さんは「新疆博物館でシルクロードの歴史について学び、東西に文化や宗教などを伝えてきた先人たちへの感謝の気持ちでいっぱい。自分が今ここに訪れていることにも感動の思いがあふれている」と述べた。本田光司さんは「烏魯木斉はシルクロードにおいて要衝であることを学び、文化の交流についても大変重要な地域であることを理解できた。技術や文化の面で、これからも大事な要衝になってくることを改めて感じた」と語った。
■「私は中国について表面的な知識しかなかったんだ!」
烏魯木斉市文化センター企画館で出発を待つ間、茅根美保さんはロボットが淹れたコーヒーを買った。味を選んで注文し、スマホのバーコードスキャンで支払い、香り高いコーヒーを飲むまでに数10秒しかかからなかった。茅根さんと同様に、多くのメンバーが中国でスマホ決済を試し、便利で新鮮な買い物体験をした。
烏魯木斉市文化センター企画館を見学する創価学会青年代表団(撮影・張麗婭)
烏魯木斉から吐魯番へ車で移動する途中、巨大な風力発電設備が代表団の目を引いた。彼らはたびたびスマホを取り出して写真を撮り、これらの電気がどこで使われるのかをガイドに尋ねた。彼らは、新疆維吾爾自治区のイメージは戈壁(ゴビ)砂漠だったが、実際には風景が美しいだけでなく、文化が多様で、経済・社会も非常に急速に発展していたと語った。「百聞は一見に如かず。中国に来て初めて、中国をもっと知ることができました」。
烏魯木斉から吐魯番までの道中にある風力発電設備(撮影・張麗婭)
約20年前、まだ大学1年生だった長間敏夫さんは、友人たちと初めて中国を旅行した。「当時、北京市内では自転車での移動が主流だったが、今では電気自動車が走り、この20年で猛烈なスピードでさらに発展・進化している中国を目の当たりにした」とし、「日本の国土の26倍、人口も10倍の中国のエネルギーを目の当たりにし、自分の知っている中国の姿がごく一部の姿かもしれないと感じた」と話した。
■「中日友好の金の橋は時を経るにつれていよいよ堅固に」
1974年、創価学会の原田稔会長は故・池田大作名誉会長の中国訪問に同行した際、サラリーマンの生き生きとした姿に深い感銘を受けた。当時、池田氏は「未来の中国は必ずすごい国になるだろう。日中友好は世々代々につながっていくものでなければならない」と語ったとともに、「日中両国間に平和の金の橋を架けたい」と提唱した。原田会長は「今回の訪中団のメンバーのほとんどは初めて中国を訪れるため、まっさらな心、純粋な眼で中国の現状を学び、観察することが大事」と語り、メンバーたちに中国の経済・社会について本当の立体的で全面的な理解を増進し、両国の友情を増進するためにたゆまず努力してほしいと期待している。
青年は、中日友好事業を継承し発展させるという栄えある使命を担っている。吉田知徳さんは「昔からの友達のように、学生たちと仲良く話すことができた。人間同士の交流が一番印象に残った」と語り、中日の友好関係は各個人間の友情から始まるものであり、学生たちとの交流を通じてそのことをより深く実感したという。
「急速な発展」「開放・包摂」「温かいおもてなし」。畠山宏美さんは新疆の印象をこうまとめた。彼女は、中国の他の地域を訪れるのをすでに楽しみにし始めていると語った。小泉玲菜さんは「中国の人々の大歓迎と真心に、感謝で胸がいっぱいになる毎日だった。日中友好に貢献できる自分になるためにもっと成長したい」と話し、「若い世代の努力を通じて、日中友好の金の橋をさらに広げていきたい」と語った。(編集NA)
「人民網日本語版」2024年6月19日
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