牛を飼育し、人々の豊かな生活を実現する新疆の企業
新疆維吾爾(ウイグル)自治区可克達拉(コクダラ)市は6月になると、日差しが強くなる。作業着に着替えて、消毒室を通ってから、同市にある近代的な繁殖・肥育を行う一貫経営拠点に入ると、がっちりとした体格の牛が、日光浴をしながら、のんびりと草を食べたり、歩いていた。また、出産を控えた母牛は、独立した「別荘」に移され、心穏やかに出産の時を待ち、生まれたばかりの子牛は、「特別待遇」を受け、静かに寝そべって休んでいた。
新疆創錦農業牧業有限公司の李炯春・最高管理責任者は、「ここは、優良種の繁殖・肥育拠点で、新疆褐牛(Xinjiang Brown Cattle)、華西牛、中国シンメンタール牛など1万頭以上を飼育している。当社はこうした繁殖・肥育拠点を十数ヶ所所有しており、その規模は中国でトップクラス」と胸を張る。
新疆可克達拉市にある近代的な繁殖・肥育拠点(撮影・李欣洋)。
新疆は現在、「8大産業クラスター」の建設を全力で推し進めており、その1つが高品質の畜産品産業クラスターだ。
創綿農牧業公司は創業以来、総額20億元(1元は約21.8円)を投じており、繁殖・肥育施設の敷地面積は約267ヘクタールに達し、産業拠点は伊犁(イリ)河が流れ、美しい景色が広がる流域「伊犁河谷」をカバーしている。同社の拠点から昨年、3万頭以上の牛が広東省や上海市、江蘇省、湖南省、四川省、広西壮(チワン)族自治区などに出荷され、人々の食卓に並んだ。
繁殖・肥育拠点の近くには、大きなサイロが存在感を放っていた。李氏によると、同社は優良種の牛の繁殖・飼育、肉用牛の肥育のほか、飼料工業や有機肥料工場、乳製品加工工場、屠殺・加工食品工場、農牧業機械製造工場なども建設し、循環型農業の産業チェーンを築き上げているという。
「当社は年間、約6667ヘクタールで栽培する各種飼料作物の注文を受けており、周辺の農家の増収につながっている」と李氏。
飼育されている牛(撮影・李欣洋)。
農村が振興し、住民が豊かな生活を送れるようになるための基礎は産業だ。
現地の住民の増収を実現するために、創綿農牧業公司は、「リーディングカンパニー+合作社+畜産業者」というメカニズムを積極的に導入し、「仕入れ、病気予防、保険、品種改良、飼料供給、畜産基準、販売」の7分野を統一するという運営スタイルを実施し、畜産と販売という2つの難題を効果的に解決している。
李氏は、「当社は牛を繁殖・肥育する専業合作社41社の立ち上げをリーディングし、牛2万頭を飼育している。これにより畜産農家600軒以上の年収が平均約5万元余り増えた」と説明する。
飼育されている牛(撮影・李欣洋)。
創綿農牧業公司の従業員は約600人余りに達しており、多くの従業員が増収を実現して、豊かな生活を送るようになっている。
李氏は、「2025年までに、飼育する肉用牛を10万頭、繁殖する優良種の牛を1万5000頭にまで増やし、年間売上高30億元を実現して、労働者1万6000世帯以上の増収につなげたい」と目標を語った。(編集KN)
「人民網日本語版」2024年6月19日
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