四川・汶川県産サクランボの裏に隠されたテクノロジー
四川省阿壩(アバ)・蔵(チベット)族羌(チャン)族自治州汶川県は現在、サクランボの収穫・販売シーズンを迎えている。威州鎮月里村に住む羌族の俄斯巴珠さんは、新鮮なサクランボでいっぱいのカゴを抱えながら、市場で購入者を探していた。交渉の末、500g当たりで15元(1元は約21.6円)の値がついた。「専門家から教わった新技術を使うようになってから、サクランボの生産量がここ数年、大幅に増加した」という。新華社が伝えた。
俄斯巴珠さんが言う新技術とは汶川県、四川農業大学、四川省農業科学院などの科学研究機関が協力し推進している早期結実、高品質で安定した高収量技術のことだ。
1990年代に種子の導入に成功して以来、昼夜の激しい寒暖差、十分な日照などの優れた気候・自然条件に恵まれ、汶川産サクランボは「実が大きく、色鮮やかで、甘い」という特徴を形成した。
四川農業大学園芸学院副院長の龔栄高教授は大学の専門家で、その研究チームは汶川を毎月2、3回訪れる。特にサクランボの開花期、果実発育、冬季管理などの重要な期間には自ら木の整形、高さ調整、剪定などを行い、村の幹部や経験豊富な栽培業者などからなる技術サービス隊隊員を手取り足取りで教える。そして隊員たちは技術をさらにすべての栽培業者に広めている。
龔氏は、「我々は技術サービス隊員の育成を通じ、専門家の時間と気力に限りがあり、果物農家の知識吸収能力が不足するという問題を効果的に解決し、科学技術普及のラストワンマイルを埋めた。今後は中核モデルパークを建設した後、建設経験をその他の標準パーク建設に広めることで、汶川産サクランボのブランドをさらに拡大・強化する」と述べた。
汶川県はここ数年、新品種のスクリーニング、有機肥料の使用、グリーンな病虫害防除技術の導入、残留農薬の検査などの措置により源流から品質を確保し、サクランボ産業の質の高い発展を推進している。全県のサクランボ栽培面積は現在2000ヘクタール近くで、年間生産高は6億元を超えている。(編集YF)
「人民網日本語版」2024年6月13日
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