現代化生産ラインで作り上げたマントウ
河北省石家荘市栾城区の同福大健康食品城では、マントウ(中国式蒸しパン)の現代化生産ラインが高速で稼働していた。1列に並んだ白い生地が捏ねられ、丸く成形された後、蒸しあげられ、生産ラインのもう一方からほんのり甘い香りを漂わせるマントウとなって出てくる。人民網が伝えた。
同福集団品質センター科学研究管理部の責任者である張美娜さんは、「マントウをふっくらしていながらも、しっかり噛み応えのある食感にするため、当社では3S圧延を採用している。すべての生地は3の12乗、計53万1441回にわたり圧延される」とした。
蒸し上がったマントウは冷却した後、個別パッケージと検査、さらにはラベル貼りといった工程を経て、消費者の食卓に届けられる。
同福集団の姚磊副総裁は、「マントウは当社の主力製品だが利益率は低い。従来からの実体企業は現在、ECや消費者のオンライン消費への移行といった影響を受け、ランニングコストが上昇し続ける一方で、経営効率は下がり続けている。業界のトランスフォーメーション・高度化が急務だ」としている。
街に構える店舗でマントウを売る従来の販売スタイルとは異なるオンライン販売が、現在の販路開拓の鍵となっている。それは、中国の実体経済・産業デジタル化・スマート化プラットフォームを構築することだ。
このプラットフォームは、商品を柱として、オンラインの「クラウド業者」とオフラインの「人気商品倉庫」、「人気商品ストア」、「セントラル倉庫」などを通じて、効率的なオンラインとオフラインの連携を実現する。
姚副総裁は、「このプラットフォームはメーカー(農業生産者)、販売代理店、小売業者、消費業者を結びつけ、開放と共有の協力プラットフォームを構築している。そしてプラットフォームは約100万の小売店に調達、販売、マーケティング、運営などの全産業チェーントランスフォーメーション・高度化のソリューションを提供している」とする。
さらに姚副総裁は、「シェアプラットフォームはマントウをネットに『出荷』するだけでなく、より多くの農産物を他地域まで進出させ、より多くのパートナーをスマート化生産販売に向かわせるよう牽引している」とした。
デジタル経済の急速な発展に伴い、同福集団をはじめとする従来型の食品業界が直面しているのは課題であり、チャンスでもある。デジタル化とオンライン化、スマート化の方向を捉え、デジタル技術と産業の深い融合を推進し続けるだけでなく、プラットフォーム経済のイノベーションと「生産・販売アライアンス」の構築を通じて、実体産業のデジタルトランスフォーメーションの道を一歩ずつ進めているのだ。(編集YF)
「人民網日本語版」2024年5月31日
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