中国の科学者、本物に近い電子皮膚システムを開発
3次元構造を持つ電子皮膚:生体模倣設計のコンセプトと実際の装置の画像。図Aは電子皮膚の生体模倣設計のコンセプト。図Bはロボットハンドの指先に貼られた電子皮膚。図C-Gは電子皮膚の写真、力覚センサーユニット、応力センサーの局部の拡大図、応力グリッド線とバイアホールの局部の拡大図。画像出典:清華大学
清華大学が5日に明らかにしたところによると、同大学宇宙航空学院の柔軟性電子技術実験室の張一慧教授のチームは、生体模倣3次元アーキテクチャを備えた新型電子皮膚システムを革新的に開発した。物理的なレベルで圧力、剪断力、応力など複数種類の機械信号を同時に読み取り、感知することができる。圧力位置への知覚分解能は約0.1mmで、本物の皮膚に近い。この科学研究成果は世界初で、関連論文は国際的学術誌「サイエンス」最新号に掲載された。
この3次元電子皮膚は皮膚の構造と類似し、「表皮」「真皮」「皮下組織」から構成される上、各層の有効体積弾性率は人の皮膚の対応する層に近い。センサーと回路は主に「真皮」に位置し、うち力覚センサーユニットは8本カゴ状構造。センサーはカゴ状構造の上部に位置し、電子皮膚の表面に近いため、外部の作用力に対して非常に敏感だ。応力センサーは装置底部のアーチ構造上にあり、垂直の高度で力覚センサーユニットの上部のセンサーと一定の距離を保つため、対面の引張応力変形のみに敏感で、圧力の干渉をほぼ受けない。
研究者はこの3次元構造を持つ電子皮膚に基づき、ディープラーニングアルゴリズムと深く結びつけ、タッチだけで物体の体積弾性率と局部の主曲率を同時に測定できる先進的な触覚システムを開発した。その食べ物の鮮度の判別などの実際のシーンにおける応用例を示し、物理量の定量測定(摩擦係数など)やマンマシンインタラクションなどでの応用のポテンシャルを示した。(編集YF)
「人民網日本語版」2024年6月6日
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