武漢市、インダストリアルメタバースの10大優れた応用シーンリストを発表
武漢市経済・情報化局はこのほど、2023年武漢市インダストリアルメタバーの10大優れた応用シーンリストを発表した。武漢市が同分野の応用シーンを募集・発表するのは初めてとなる。長江日報が伝えた。
同リストは先端設備製造、医療・ヘルスケア、産業用製品設計シミュレーション、産業用シミュレーショントレーニング、ファッションデザインなど複数の分野に関わる。武漢湾流科技股份有限公司(湾流科技)の「メタバースに基づく産業用塗装ロボット基盤モデルプラットフォーム」などが入選した。
業界はメタバースのことをインダストリアルメタバース、エンタープライズメタバース、コンシューマーメタバースに分けている。武漢はなぜいち早くインダストリアルメタバースから着手したのだろうか。同局の関係責任者によると、武漢にはインダストリアルメタバースの発展の現実的な需要がある。武漢は国家中小企業デジタルトランスフォーメーション(DX)試行都市第1弾で、インダストリアルインターネット志向の新型産業化モデル拠点だ。インダストリアルメタバースを活用できれば、産業のDXを促進し、技術・産業のイノベーションを喚起し、デジタル経済の発展を加速できる。
その一方で武漢にはインダストリアルメタバース発展の良好な基礎がある。インダストリアルメタバースの発展を支えるのは安定的で広帯域のネットワーク及び人工知能(AI)、インダストリアルIoT(モノのインターネット)、クラウド・エッジコンピューティング、仮想エンジン、ブロックチェーンなどのデジタル技術だ。武漢は国家5G大規模試験ネットワーク試行都市第1弾、そして「ダブルギガ」都市第1弾で、中部地域で唯一のインダストリアルインターネット識別解析国家トップレベルノードなどがある。
湾流科技の授権された遠隔監視カメラ映像から、あるディーラーの整備工場の塗装室で、1台の大型ロボットアームが修理中の自動車のバンパーに塗装を行っていたことが分かる。
「ロボットアームは特定の車種の塗装を行うのは一般的なことだ。1000種以上の車種の異なる部品または車全体の塗装技術を把握し、クラウドで工程を随時切り替えポルシェのディーラーへの引き渡し基準を満たし、色差指数を2.0以内の完成車メーカー基準に達して初めてベテラン作業員になれる」。湾流科技の余亮副総経理によると、この「ベテラン作業員」は同社が開発したAI塗装ロボット基盤モデルだ。その「トレーニングルーム」こそがインダストリアルメタバースだ。現在のAI塗装ロボットは毎日24時間休まず「メタバーストレーニングルーム」で塗装技術を磨いている。把握する車種データは毎日数十台のペースで増え、そしてクラウド側ですべての塗装室内のロボットアームの作業をリアルタイムで同時に行うことができる。
余氏は、「当社が独自に開発した『メタバースに基づく産業用塗装ロボット基盤モデルプラットフォーム』は、各作業シーンにおける複数ポイントの5Gエッジコンピューティングクラスターを通じ、5G技術の低遅延・広帯域の通信接続により大量の計算資源を取得し、大規模のデータ集と自己最適化ロボットの経路アルゴリズムを処理し、AI学習を続けることで最終的にはロボット塗装の均等性と品質を保証する。メタバースの世界では、マシンビジョンポイントクラウドデータモデリングにより、塗装ルートを自動生成するとともにシミュレーションと分析を行う。塗装結果もメタバースで品質評価とフィードバックを受けながら、持続的に更新・改良される」と説明した。(編集YF)
「人民網日本語版」2023年12月27日
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