秋深まる雲南省でアボカド、コーヒー、トリュフが収穫期迎える
中国各地が今、秋の収穫期を迎えており、穀物や作物が次々と収獲されている。また、人々の食欲を刺激するような各地の特産品も収獲期を迎えている。例えば、雲南省ではアボカドやコーヒー、トリュフが収穫期を迎えている。新華社が報じた。
なめらかな口当たりの「森のバター」
アボカドはタンパク質や不飽和脂肪酸が豊富で、「森のバター」と呼ばれている。雲南省普洱市孟連県は近年、優位性を誇る資源に立脚し、技術サポートや奨励金、補助金といったスタイルを通して、アボカド産業を「一県一業」の主導産業、県民を豊かにする増収新興産業へと発展させるよう取り組んでいる。
孟連県は現在すでに中国最大のアボカド栽培県へと発展しており、その栽培面積は累計で約6667ヘクタール以上に達している。
孟連県のアボカド栽培拠点でアボカドを収獲する男性(撮影・胡超)。
孟連県でアボカドを大規模栽培する瀋衛国さんは、会社経営や国有企業勤務などを経験したことがある。そんな孟さんは近年、生まれ故郷のアボカド産業が急速に発展しているのを目にして、視察を経て、栽培を始めたという。
アボカドを使ってサラダやシェイクを作ることができるほか、現地の人々は、伝統料理と組み合わせたアボカドレシピを打ち出している。瀋さんは、「一部のメニューはさらなる改良が必要であるものの、みんなアボカドのレシピを充実させることを方向性にして頑張っている」と話す。
処理の仕方で香りと味が変わるコーヒー
雲南省は中国の主なコーヒー生産エリアでもある。統計によると、2022年、雲南省のコーヒー栽培面積は合わせて約8万4866ヘクタールと、中国全体の98%を占め、生産高は418億元(1元は約20.5円)に達した。コーヒー農園では今、コーヒーの木にぎっしり実がなっている。
普洱市思茅区南屏鎮でコーヒーを収獲する男性(撮影・陳欣波)。
今年の中秋節(旧暦8月15日、今年は9月29日)と国慶節(建国記念日、10月1日)に合わせた8連休期間中、普洱市思茅区の小凹子コーヒー農園には各地から来たコーヒー好きや観光客で大混雑となった。同農園では、コーヒー豆を選んで、焙煎し、挽いて、コーヒーを淹れるまでの全過程を体験できる。処理の仕方によって、香りや味も異なり、いろんなコーヒーを楽しむことができる。
小凹子コーヒー農園で客に提供するコーヒーを入れるボランティア(撮影・陳欣波)。
普洱市思茅区のある企業でコーヒーを天日干しする作業員(写真提供・思茅区党委員会宣伝部)。
森の土の中に眠る高級食材トリュフ
生産量が非常に少なく、人工栽培が難しく、独特の香りが特徴のトリュフは高級食材として扱われている。陸良県竜海郷は、雲南省のトリュフの重要な産地。収穫できる場所の面積は合わせて約667ヘクタールで、生産量は年間8-10トンに達している。
陸良県竜海郷でトリュフを収獲する男性ら(写真提供・取材対応者)。
トリュフも現在、収穫期を迎えている。ここ数日、竜海郷の人々は日が昇ると、すぐに道具を持って、トリュフを探すために山に向かっている。トリュフは地中に育っている上、1ヶ所に固まっているわけではないため、それを見つけて掘り出すのは容易ではない。
陸良県竜海郷のトリュフ(写真提供・取材対応者)。
竜海郷林業ステーションの責任者・徐見林氏は、「トリュフに関する知識が増えるにつれて、その価値も高まっている。以前は、トリュフを切って、鶏肉やスペアリブと一緒に煮込むことが多かった。今は刺身で食べたり、トリュフ麺を作ったり、さらにじっくり加工したりと、その食べ方もどんどん増えている」としている。(編集KN)
「人民網日本語版」2023年10月19日
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