中国最大の浅喫水FPSO、淡水生産量が累計20万トン以上に
人民網日本語版 2023年09月07日08:27
中国海油天津分公司の4日の発表によると、中国最大の浅喫水浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備(FPSO)の「海洋石油117」は、2019年6月に海水淡水化装置の使用を開始してから、余熱を利用し累計で20万トン以上の淡水を生産し、設備のグリーンで低炭素な発展を効果的に促している。中国新聞網が伝えた。
「海洋石油117」は中国が初めて完全に独自に設計・建造した30万トン級FPSOであり、現在の中国の水深200メートル以下の作業エリア内で稼働しているうち負荷容量が最大のFPSOだ。設備の生産と人員の日常生活に用いられる淡水の需要を満たすため、同設備には3台の海水淡水化装置が設置されている。これらの装置は海水真空フラッシュ蒸留技術を採用。ボイラー排ガスの廃熱を熱源とし、海水を蒸発させ冷却し淡水にする。毎日最大で200トンの淡水を生産し、その需要を満たしている。
熱回収により淡水を生産する手段は、「海洋石油117」に信頼性の高い淡水資源を提供し、設備の生産と人員の日常生活に用いられる淡水の需要を満たしているだけでなく、環境保護と経済面の高い効果をもたらしている。統計によると、熱回収による淡水生産により毎年約420トンの標準石炭のエネルギー消費を削減すると同時に、約280トンの炭素排出を削減できる。この廃熱を効率的に利用する生産方式は、海上油田のグリーンで持続可能な開発の経験を蓄積している。(編集YF)
「人民網日本語版」2023年9月7日
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