イタリア・ローマで2日に開催された国連食糧農業機関(FAO)総会第43回会議で、中国の屈冬玉現事務局長が賛成多数を得て再任された。中国の唐仁健農業農村部(省)部長は「屈氏の再任は、同氏の最初の任期の働きをFAO加盟国が一様に認めており、中国が多国間主義を揺るぎなく支持し、世界の発展事業を促進していることを国際社会が高く評価していることを示すものだ」とした。新華社が伝えた。
中国はFAOの創設時加盟国の1つだ。FAOの設立以来、中国は加盟国としての義務を積極的に履行し、その活動に幅広く参加し、また支持してきた。各国の農業分野の高官や専門家は、中国はFAOへの積極的な参加国、揺るぎない支持国であり、自国が打ち出したグローバル発展イニシアティブを実際の行動により実践し、世界の貧困削減や農業発展の推進において積極的な貢献を果たし、数多くの発展途上国の持続可能な開発のための2030アジェンダの実行にとって重要な参考となっていると指摘する。
■大いに期待される中国の役割
地政学的衝突、異常気象などの要因が重なり、現在、世界の食糧安全保障は厳しい試練に直面している。最新の「食料危機に関するグローバル報告書」によると、2022年には世界の58ヶ国・地域で約2億5800万人が深刻な食糧問題に直面しており、これは2021年の53ヶ国・地域の1億9300万人を遥かに上回る。
このような厳しい背景の下、国際社会は中国とFAOがグローバル発展イニシアティブ、「一帯一路」(the Belt and Road)共同建設などの枠組みで協力を強化し、より効率的、包摂的、強靭かつ持続可能な農業食糧システムを共同構築し、2030年までの持続可能な開発目標の達成の推進に努力することへの期待を深めている。(編集NA)
「人民網日本語版」2023年7月3日