中国の国際原子力機関(IAEA)常駐代表である李松氏は5日、オーストリア・ウィーンで6月のIAEA理事会に出席し、福島原発汚染水海洋放出計画に関する日本側の発言に対して答弁権を行使して反論した。新華社が伝えた。
日本代表は、浄化された「処理水」は原発の通常稼働時の排水と異ならず、海洋放出計画は科学的・合理的であり、IAEAの審査・認証を経ていると述べた。
李代表は「日本政府は近隣諸国を始めとする国際社会の強い反対を顧みず、福島原発汚染水の海洋放出を強引に決定して以来、放出するのは浄化された『処理水』であり、安全で無害だと繰り返し主張してきた。無害であるのなら、なぜ頑なに海洋に放出しようとするのか?日本の専門家委員会が示した答えは明確だ。そうするのが最も費用が節約でき、日本自身に対する汚染リスクが最も低くなるからだ」と指摘。
「日本側はIAEAタスクフォースを日本に招いたが、その権限の範囲を海洋放出計画の評価に厳しく限定し、他の選択肢は排除した。このような状況下では、タスクフォースがどのような評価や結論を出そうとも、海洋放出が福島原発汚染水の唯一かつ最も安全で信頼できる選択肢であることの証明にはならない。タスクフォースの行ったいかなる作業も、日本側の海洋放出という決定への『許可証』にはならない。中国は日本側に対して、国際社会の重大な懸念を正視し、最も安全かつ穏当な手段で原発汚染水を処分するとともに、厳格な国際的監視を受け入れて、福島原発汚染水が世界に長期的な危害をもたらさないことを確保するよう、強く促す」と強調した。(編集NA)
「人民網日本語版」2023年6月7日