世界貿易機関(WTO)の紛争処理小委員会(パネル)は21日、中国の香港特別行政区による提訴を受けて、原産地表記に関する米国の措置はWTO協定に違反するとの報告書を発表した。外交部(外務省)の毛寧報道官は22日の定例記者会見でこの件に関する質問を受け、米国に対して、パネルの判断を尊重し、実際の行動によって間違った手法を正すよう促した。
毛報道官は「中国はWTOパネルの公正な判断を歓迎する。香港特区の独立関税地域としての地位は、中国政府の同意を経て、『中華人民共和国香港特別行政区基本法』によって確認され、WTOの多国間協定によって確立されたものであり、特定の一加盟国が単独で賦与したものではない」と指摘。
「米国による国家安全保障概念の濫用、貿易問題の政治化は、WTO協定に違反しており、米国自身の利益にもならない。中国は米国に対して、パネルの判断を尊重し、実際の行動によって間違った手法を正し、WTOを中核とする多角的貿易体制を維持し、正常な国際貿易秩序を維持するよう促す」とした。
また「我々は揺るぎなく『一国二制度』の方針を貫徹し、香港特区への外部勢力の干渉に断固として反対し、香港特区の独立関税地域としての地位の維持を断固として支持し、香港特区が国際的な金融・海上輸送・貿易センターとしての地位を揺るぎないものにし、高めることを断固として支持する」と表明した。(編集NA)
「人民網日本語版」2022年12月23日