嘉手納基地で離陸準備をする在日米軍のF15戦闘機。 |
日本はこのところ、装備品のアップグレード、指揮の連携、合同演習・訓練などを行うことで、米国との軍事的連動を強化し続けている。アナリストは、「日本は自らの軍事力増強を加速すると同時に、米国との軍事協力を深め続けており、軍事的拡張の意図は明白だ。これらの動きは地域の安全保障情勢に重大な負の影響をもたらす可能性がある」と指摘する。(文:郝暁軍。中国国防報掲載)
■装備品のアップグレードを加速、共同作戦能力を強化
総合的に見ると、日米両国は最近、主に2つの面で装備品のアップグレードを推進している。1つはF15戦闘機の退役、もう1つは巡航ミサイル「トマホーク」の配備だ。
装備品のアップグレード以外に、日本は米国との共同作戦能力も強化し続けている。1つは統合司令部の創設の加速だ。統合司令部の創設は起こり得る「ハイブリッド戦争」への対処が主な目的だとされている。統合司令官が陸海空自衛隊の指揮を専門に担い、首相や防衛大臣に直接活動を報告し、上層部の決定を実行することで、決定に要する時間を大幅に短縮し、緊急事態下の自衛隊の対処能力を一層高める。統合司令部は米軍との情報交換と戦略協力も担い、米軍との戦略調整を強化する。もう1つは合同演習・訓練の強化だ。共同通信の10月31日付報道によると、航空自衛隊は10月27日、日米の共同対処能力の向上を目的に、日本海上空で米空軍のB52戦略爆撃機と共同訓練を実施した。
■地域の安全と安定を脅かす
総合的に見て、兵器・装備品の高度化であれ、共同作戦能力の強化であれ、米国に頼って自らを強化し、軍備を拡張するという日本の戦略的意図は非常に明白だ。日米の軍事協力は今後も深まり続けそうだ。米国は最近「国家安全保障戦略報告書」「国防戦略報告書」「ミサイル防衛評価報告書」「核態勢の見直し(NPR)」を立て続けに発表して、将来の米軍の世界的範囲での活動において軍事同盟が重要な支えとなることを強調した。アジア太平洋地域では、日本などとの軍事同盟関係を強化し続け、前線の軍事基地を拠り所に、潜在的な戦闘相手国への圧力を強化し続ける。
地域の安全保障情勢は一層厳しいものになるだろう。日米が共同作戦能力を強化し続けるのは、表面的には両国間のパートナーシップと防衛能力を高めるためだが、真の意図は潜在的な戦闘相手国を抑止し、地域の安全と安定を破壊することにある。外国メディアの報道によると、米国はオーストラリア北部に核攻撃能力を備えるB52戦略爆撃機6機を配備することも計画している。今後、米国は同盟国との共同作戦能力の向上を手段に、アジア太平洋地域における前線での作戦能力の強化を推し進めていくとみられる。こうした動きを引き続き注視していくことが必要だ。(編集NA)
「人民網日本語版」2022年11月8日