王毅国務委員兼外交部長(外相)は11日、ASEAN事務局で政策演説を行い、報道陣の質問に答えた。中国新聞社が伝えた。
米国などがアジア太平洋地域におけるプレゼンスと影響力の強化・拡大を図っていることについて、中国側の見解を問われた王部長は「アジア太平洋地域の事への他の国々の参加に対して、中国はかねてからオープンな姿勢を取っている。重要なのは、▽彼らの行動が地域の平和と安定の維持に寄与するものなのか、それとも緊張と対立を激化させようとするものなのか▽地域の発展と振興の促進に寄与するものなのか、それともデカップリングとチェーンの分断を図るものなのか▽地域の団結と協力の増進に資するものなのか、それとも別なやり方をし、さらには分断を作ろうとするものなのか、といった点だ。地域各国の人々が彼らの行動に対してしっかりと判断し、歴史もこれについて公正な評価を下すものと信じる」と述べた。
また「9日、バリ島で米国のブリンケン国務長官と会談した際、私は開放的地域主義を実践するため、中米双方がアジア太平洋地域における良好な相互作用のルールの確立を検討することを提言した。ルールの核心的要素は、▽ASEANの中心的地位を支持し、既存の地域協力枠組みを維持すること▽アジア太平洋地域において中米が互いに敵対や抑止を目的とせず、互いの正当な権益を尊重すること▽責任ある大国としての役割を自覚的に果たし、地域の安定と発展を促進し、各国にさらに多くの公共財を提供することだ」と説明。
「中米がアジア太平洋地域で良好な相互作用を実現できれば、中米関係に対する肯定的な期待を高める助けになり、これは地域諸国の普遍的な期待とも一致する。米側がどのような反応をするかを待っている。これは、米国が覇権主義的マインドセットを手放し、冷戦思考を克服し、ゼロサム論理を捨て去り、真にアジア太平洋地域の平和と繁栄に建設的な役割を果たすことができるか否かの検証にもなる」とした。(編集NA)
「人民網日本語版」2022年7月12日