香港特区祖国復帰25周年、パンダが結んだ四川省と香港特区の縁

人民網日本語版 2022年06月28日13:36

四川省の中華ジャイアントパンダ苑神樹坪基地に行くと、飼育員の郎舜筠さんが、「さあ、ご飯の時間よ」とパンダの赤ちゃんに話しかけながら、カット済みのニンジンや饅頭(蒸しパン)をパンダ舎に運んでいた。新華社が報じた。

四川臥竜自然保護区にある神樹坪基地は、香港特別行政区政府の支援を受けて建設された。パンダの「家」である同基地は、香港特区出身の女性・郎さんにとって、第二の故郷にもなっている。

6月21日、パンダに特製蒸しパンをあげる郎舜筠さん(撮影・瀋伯韓)。

おいしい昼のエサを食べ終えたパンダの赤ちゃん数頭は木に登り、気持ちよさそうに昼寝をしていた。「神樹坪基地で働き始めて2年になる。新型コロナウイルス感染症の影響で、香港特区にはずっと帰っていない。でも、ここでは至る所で、香港特区の支援で建設された痕跡を目にすることができ、とても親しみを感じる」と郎さん。

香港特区で生まれ育った郎さんは子供の頃からパンダが好きで、大人になってからは、香港海洋公園(オーシャンパーク)のパンダの飼育員になって、中国中央政府から香港特区に寄贈されたパンダの世話を担当するようになり、子供の頃からの夢を叶えた。

6月21日、エサを食べるパンダを見守る郎舜筠さん(撮影・瀋伯韓)。

1997年、香港特区は祖国に復帰した。復帰を祝って、中国中央政府は香港特区にオスとメスのパンダ1頭ずつを寄贈した。それをきっかけに、四川省と香港特区は切っても切れない縁で結ばれた。

香港特区では1999年5月、パンダの「安安(アンアン)」と「佳佳(ジアジア)」が正式に一般公開されると、この「国宝」を一目見ようと、各地から多くの人が押し寄せた。香港特区の祖国復帰10周年に、中国中央政府は再び香港特区にパンダの「楽楽(ルールー)」と「盈盈(インイン)」を寄贈した。2005年生まれのその2頭は、「安安」と「佳佳」と同じく、四川臥竜自然保護区で生まれた。

「佳佳」は2016年、飼育されているパンダとしては世界最高齢の38歳で亡くなった。そして、香港オーシャンパークで暮らすパンダは、「楽楽」と「盈盈」、「安安」の3頭になっている。

2015年、「お見合い」をするため四川臥竜自然保護区に戻った「インイン」に付き添った郎さんは、神樹坪基地で動物管理部の董超部長に出会い、愛を育てて2018年にゴールインした。四川省に嫁いだ郎さんと董部長の間には今、4歳の男の子がおり、3人で幸せに暮らしている。

6月21日、パンダの赤ちゃんにミルクをあげる郎舜筠さんと董超部長(撮影・瀋伯韓)。

2008年5月12日に四川大地震が起きた時、中国パンダ保護研究センターも大きな被害を受けた。臥竜核桃坪基地は全壊し、他の地域と繋がる道路も重大な被害を受けた。香港特区は、中国パンダ保護研究センターや関連施設の再建を含めて、地震後の復旧プロジェクト23件を支援し、その支援金は合わせて約14億2200万元(1元は約20円)に達した。

2016年5月11日、中国パンダ保護研究センター臥竜神樹坪基地・中華パンダ苑が無事開園。この開園は香港特区による臥竜復旧支援プロジェクトが全て完成したことも意味していた。香港特区のサポートに感謝を示すべく、中国パンダ保護研究センター臥竜神樹坪基地と都江堰基地は、香港特区の市民を対象に、入園料を恒久的に無料にしている。(編集KN)

6月21日、パンダの赤ちゃんにミルクをあげる郎舜筠さんと董超部長(撮影・瀋伯韓)。

「人民網日本語版」2022年6月28日

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