外交部(外務省)の25日の定例記者会見で、汪文斌報道官が日米「核共有」に関する質問に答えた。
【記者】最近、日本の政治屋は頻繁に核保有発言をし、米国と核共有(ニュークリア・シェアリング)を行って、米国の核兵器を導入するとした。23日の日米首脳会談後の共同声明は、米国による日本のための拡大抑止の信頼性と強靭性を確保し、拡大抑止に関する日米協議制度を強化していくとした。この事について、中国側としてコメントは。
【汪報道官】関連報道に注意を払っており、重大な懸念を表明する。核兵器不拡散条約(NPT)は「締約国である各非核兵器国は、核兵器その他の核爆発装置又はその管理をいかなる者からも直接又は間接に受領しないことを約束する」と定めている。日本の米国との「核共有」はNPT違反であり、核拡散や核紛争のリスクが高まる。
NPT締約国である非核兵器国の日本は、侵略の歴史を深く反省せぬまま、長年にわたり核兵器の被害国を自任し、核軍縮推進と核拡散反対を主張しながら、実際には米国の「核の傘」を享受し、米国による核兵器の先制不使用政策に反対し、これを妨害してきたうえ、現在ではNPT違反の「核共有」政策の国内議論も放任している。このような日本の自己矛盾的手法は、極めて偽善的だ。最近、日本は自ら約束した「非核三原則」の見直しも公然と議論し、NPT再検討会議に提出した最新の国別報告書では関連記述を削除した。こうした日本のネガティブな動きは、国際社会の強い警戒に値する。
日本が真に国際安全保障と軍備管理の問題において責任ある姿勢を取るのなら、非核兵器国としての義務をしっかりと果たし、自らの約束した「非核三原則」を引き続き遵守すべきであり、いかなる形でも核兵器を求めてはならない。また、日本は米国の同盟国として、米国が冷戦思考を捨て去り、国家安全保障政策における核兵器の役割をしっかりと引き下げ、核軍縮における特別かつ第一義的な責任を引き受け、世界および地域の戦略的均衡・安定の維持にしかるべき貢献を果たすよう後押しすべきである。(編集NA)
「人民網日本語版」2022年5月26日