電力計画設計総院がこのほど開催した全国石炭火力発電「3改連動」典型的ケース及び技術説明会では、国家エネルギー局の余兵副局長は「2021年末現在、中国の超低排出の石炭火力発電機は10億kWを超えており、省エネ改造規模が9億kW近く、柔軟性改造規模が1億kWを超えている。第13次五カ年計画(2016−20年)以降、中国の石炭火力発電機が排出する煙塵、窒素酸化物、二酸化硫黄などの大気汚染物質が社会全体の総量に占める割合は10%未満となっている。中国は世界最大のクリーン石炭火力発電供給体制を構築している」と説明した。人民日報が伝えた。
石炭火力発電の「3改連動」とは、石炭火力発電の省エネ・炭素削減改造、熱供給改造、柔軟性改造を指す。昨年通達された「全国石炭火力発電機改造・高度化実施案」によると、第14次五カ年計画期間(2021−25年)の石炭火力発電省エネ・炭素削減改造規模は3億5000万kW以上で、熱供給改造規模は5000万kWを目指し、2億kWの柔軟性改造を遂行する。
余氏は「この規模に基づき計算すると、有効投資を約1000億元(1元は約19.5円)けん引し、石炭消費を5000万トン超削減し、新エネ使用能力を5000万kW以上増やせる。現在の技術条件と設備容量の構造において、石炭火力発電は最も経済的実現可能性があり、安全かつ信頼性が高く柔軟に調節できる資源で、電力供給保証能力を強化すると同時に、再生可能エネルギーの発展も促進できる」と述べた。
中国の二酸化炭素(CO2)排出量ピークアウトとカーボンニュートラルの目標が打ち出されるのにつれて、電力システムのクリーンで低炭素なモデル転換のペースがさらに上がることになった。余氏によると、石炭火力発電は電力・電量提供のメイン電源から徐々に、電力・電量を兼ね備える支援的・調節的電源に変わる。これは主に「2つの低下、2つの向上」によって現れる。「2つの低下」は設備容量が占める割合と発電量が占める割合の低下で、「2つの向上」は柔軟な調節能力とクリーン・高効率水準の向上のことだ。(編集YF)
「人民網日本語版」2022年4月26日