スタイリッシュな動画の主役は田舎の70歳のおばあちゃん

人民網日本語版 2022年04月14日15:16

まるでファッション雑誌のようなスタイリッシュな動画が中国のネットで最近話題を集めている。その動画の主役は広東省の70歳の女性。そしてその撮影者は孫の李啟航さん(25)だ。中央テレビニュースが報じた。

おばあちゃんの日常生活から得たインスピレーション

広東省肇慶市に属する県の行政中心地在住の李さんは大学を卒業して1年間働いた後、故郷に戻ってカメラマンとして活動するようになった。

故郷に戻ってから、李さんはまず、家族をモデルにして第一作となる作品を制作した。「1枚目の写真のインスピレーションはおばあちゃんとの日常生活から得た。おばあちゃんがサツマイモを天日干しするために屋上への階段を上っていた時に、ふと空を見上げたら、なんて美しい1シーンなんだと感じた」と李さん。

小さい時からおばあちゃん子だったという李さんのおばあちゃんは、家族のために長年ずっとあくせく働いてきた農村の女性。李さんは、「僕とおばあちゃんの深い絆が作品のハイライト。外の世界も本当に美しいけれど、自分の身近にあるものこそ、実は一番価値があり、大切にしなければならないものだと思う」と話す。

撮影する場合、おばあちゃんはほとんどノーメイクで、服は李さんが準備し、セットは二人で一緒に準備しているという。以前、おばあちゃんの暮らしは単調で、テレビを見ることも、携帯をいじることもなく、畑仕事ばかりしていたというが、今は写真撮影が加わったことで、変化に富んだ暮らしになり、撮影を通じて以前よりもずっと笑うことが多くなったという。

家族からの応援が原動力に

子供の頃、李さんは庭の石段に座って空を見上げては、田舎の景色を一枚の絵にすることを想像していたという。

高校に入学して撮影に触れるようになった李さんは、写真や動画を通して世界を記録することに夢中になった。そんな李さんを両親も応援し、彼にデジタルカメラを買い与えた。こうしてカメラを手に入れた李さんは、撮影を学びながら模索する日々が始まった。

大学に入学して1年目の2016年、李さんは大学の写真コンテストで一等賞を受賞。「あの時はとてもうれしくて、両親に電話した。涙があふれて言葉が出ない感じだった」と振り返る。

大学卒業後、ある景勝地の画像管理者となり、そこで1年働いた後、辞職して故郷に戻って起業した。そして、実家の2階を撮影スタジオに改造し、さらに屋上や玄関前の空き地も撮影スペースにした。

準備が終わると、李さんはカメラを手に、村のあちらこちらを歩き回り、インスピレーションを探した。当時、李さんは農村の日常生活をVlogとして記録しようと考えていた。しかし、村人たちは李さんが何をしようとしているのか理解できず、「まともな仕事もせずにぶらぶらしてる」と思った人の中には、「お宅の孫はなにをしているんだ?」と李さんのおばあちゃんに聞きに来る人もいたという。そんな時おばあちゃんはいつも、「何をしていても、私はあの子を応援している」と答えてくれたのだという。

このように家族からの応援を受け、李さんは自信をもって撮影に集中することができた。

李さんは、「おばあちゃんの写真で個展を開くのが夢。おばあちゃんがまだ元気なうちに、僕からのプレゼントを見せてあげたい」とした。(編集KN)

「人民網日本語版」2022年4月14日

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