「こんにちは、QRコードをスキャンしてください」という防疫スタッフの言葉に、「私の携帯はスキャンできないんです。政府が発行してくれたこのQRコードをスキャンしてくれますか?」と邱玉山さん(88)が答えると、「大丈夫ですよ。グリーンマークですね。入ってください」と対応され、邱さんは無事スーパーに入り、買い物をした。これは黒竜江省斉斉哈爾(チチハル)市梅里斯達斡爾(ダフール)族区が打ち出した「逆QRコードスキャン」という対策で、最近話題となっている。
徹底した新型コロナ対策が実施される中、邱さんのように、スマートフォンを持っていないという高齢者は、「QRコード」をスキャンすることができず、不便に感じることが多い。こうした難題を解決しようと、梅里斯ダフール族区は、公安当局と連携して防疫ビッグデータを活用し、デジタル技術を駆使して、スマートフォンを持っていない人にQRコードをプリントしたカードを発行している。
これまでに、QRコードのカード約6000枚が発行され、60歳以上の高齢者に提供されてきた。高齢者や学生などを対象に、今後さらに約9000枚を発行する予定という。
「このQRコードをスキャンしてください」と言う人が、防疫スタッフから高齢者に変わり、便宜性が高まったほか、防疫業務の効果や効率も高まっている。この「逆スキャン」に、ネットユーザーからはたくさんの「いいね!」が寄せられているほか、「これは真似すべき!」という声も上がっている。(編集KN)
「人民網日本語版」2022年4月13日