2005年5月1日、英紙サンデー・タイムズは英国政府の内部会議の秘密文書「ダウニング街メモ」を報じ、イラク戦争勃発の内幕を暴露した。
「メモ」は、リチャード・ディアラヴ英秘密情報部(MI6)長官(当時)が2002年の訪米後にまとめた「成果報告」を記録している。ディアラヴ氏によると、当時すでにブッシュ政権はイラクのフセイン政権に対し、テロ支援と大量破壊兵器保有の疑いを理由に、軍事行動による転覆を決意していたが、軍事行動がもたらし得るマイナスの結果についてはほとんど議論していなかった。
2013年、米紙ニューヨーク・タイムズは、「イラク戦争勃発は故意に歪曲されたものだった。『ダウニング街メモ』がその証拠だ。フセイン政権は大量破壊兵器を保有していないし、2001年の米同時多発テロとも関連していない」と報じた。
米国がフセイン政権の大量破壊兵器保有が証拠不足であることを百も承知の上でなお、戦争発動の口実を恣意的にでっち上げ、嘘に基づき覇権的戦争を行ったことに、疑いの余地はない。(編集NA)
「人民網日本語版」2021年11月16日