外交部「ウイルス起源解明でより早期の証拠を発見した国はWHOを現地調査に招くべき」

人民網日本語版 2021年09月01日14:50
外交部「ウイルス起源解明でより早期の証拠を発見した国はWHOを現地調査に招くべき」

外交部(外務省)の8月31日の定例記者会見で、汪文斌報道官が新型コロナウイルス起源解明に関する質問に答えた。

【記者】中国・世界保健機関(WHO)合同専門家チームの国際的専門家10人余りがこのほどNature誌に連名で寄稿し、次の段階の起源解明研究の優先事項として、最も早期のウイルス感染の証拠が確認された中国及び中国以外の全ての地域で早期症例を探すこと、中国及び中国以外の未報告の症例について抗体調査を行うことを挙げた。これについて、外交部としてコメントは。

【汪報道官】国際的な専門家のこうした見解に、我々も賛同する。中国は、科学的証拠に基づき、科学的起源解明の国際協力を的確に実施し、世界の複数の国・地域で次の段階の起源解明調査を共に実施することを一貫して主張している。今年3月に中国とWHOの専門家が発表した新型コロナウイルスの起源解明に関する合同調査報告書も、起源解明作業は世界的視野に基づくべきであり、今後の作業は特定の地域に限定されることなく、複数の国・域で実施する必要があることを明確に指摘した。

各国の科学者が新型コロナウイルスの研究を続けるに従い、新型コロナウイルスがこれまで知られていたよりも早期に世界各地で出現していたことが、複数の実験研究によって示されている。

2019年9月12日のイタリアの麻疹患者の尿サンプルから新型コロナウイルス核酸陽性が確認された。シークエンス結果は、すでに公開データベースにアップロードされている。

2019年11月のイタリア人女性の皮膚生検で新型コロナウイルスのin situ hybridization (ISH)反応が確認された。

2019年11月27日にブラジル・フロリアノーポリスで採取された廃水サンプルから、新型コロナウイルスの遺伝物質が検出された。

2019年12月13日から2020年1月17日までの米国9州での献血サンプルのうち106件が新型コロナウイルスの抗体検査で陽性だった。

2019年12月中旬、フランスで中和抗体の血清陽性率が上昇した。

2019年12月にフランスで喀血した患者の咽頭スワブで新型コロナウイルスRNA陽性が確認された。

2020年1月にスペイン・バルセロナで採取した廃水サンプルが、新型コロナウイルスの核酸検査で陽性を示した。

2020年1月2日から3月18日までに米国50州で採取した血液サンプル2万4079件のうち、9件で新型コロナウイルスに対する抗体が検出された。

2019年から2021年3月までに米国北東部の複数の州で採取したオジロジカの血液サンプル624件のうち、2019年の1件、2020年の3件、2021年の152件で新型コロナウイルスに対する抗体が検出された。また、感染したオジロジカにはいずれも病気の兆候が見られなかった。

このような事例は他にも多くあり、新型コロナウイルスの起源解明を複数の地域で行う必要性を十分に示している。続く起源解明作業では、この点を十分に重視しなければならない。

中国は合同調査報告書の提言に従い、国内での起源解明研究を中断なく実施し続けている。中国は、より早期の証拠を見つけた国ができるだけ早く行動を起こし、中国と同様にWHOの専門家を招いて現地で科学的研究を行い、新型コロナウイルスの発生源の謎を解明すべく共に努力することを望む。(編集NA)

「人民網日本語版」2021年9月1日

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