2021年6月末現在、中国のネットユーザーの規模は10億1100万人となり、インターネット普及率は71.6%に達した。中国ネットワークインフォメーションセンター(CNNIC)が27日に発表した第48回目の「中国インターネット発展状況統計報告」によると、中国は10億人を超えるユーザーがインターネットに接続し、世界で最大かつ最も勢いのあるデジタル社会を形成しているという。新華社が伝えた。
10億のネットユーザーが中国デジタル社会を構成
21年6月末の中国ネットユーザー規模は2020年12月から2175万人増加の10億1100万人に達し、ネット普及率は71.6%になった。このうち携帯電話でネットを利用する人は10億700万人で、ネットユーザーに占める割合は99.6%に達した。
CNNICの張暁副主任は、「デジタル化モデル転換の波がすでに起きており、経済と社会の各分野でデジタル化モデル転換の歩みが加速しないものはない」と述べた。
統計によると、10-19歳のネットユーザーはオンライン教育の利用率が最も高く48.5%に達し、20-29歳はネットでの音楽、動画、ライブ配信などのコンテンツ利用率が最も高く、音楽は84.1%、動画は97.0%、ライブ配信は73.5%に達した。30-39歳はネットニュースの利用率が最高で83.4%だ。
張氏は、「中国の人口の7割以上がネットに接続する。ネットコンテンツでユーザー規模が5億人を超えるものが10種類以上あり、ユーザーの週平均ネット接続時間は26.9時間に上り、ネットコンテンツが新たなライフスタイルと社会形態を作り出した」との見方を示した。
全国民の新たな娯楽スタイル 8.88億人がショート動画、6.38億人がライブ配信
同報告は、「ショート動画とライブ配信が全国民の新たな娯楽スタイルになりつつある」と指摘した上で、「21年6月末の中国のショート動画視聴者は8億8800万人に上り、ネットユーザー全体の87.8%を占めた。ライブ配信視聴者は6億3800万人で63.1%を占めた。このうちライブコマースの視聴者は同7524万人増加の3億8400万人だった」と説明した。
中国演出産業協会ネットワークパフォーマンス(ライブ配信)分科会の瞿濤事務局長は、「ネットライブ配信産業はすでに初期の娯楽や暇つぶしといった画一的なものから人々の『食・住・移動交通・旅行・ショッピング・娯楽』と緊密に結びつくものになった。今や1つのツールであり、1つの新たなライフスタイルだ」と述べた。
都市部・農村部のデジタルデバイドが徐々に縮小 非ネットユーザーはまだ4.02億人
統計によると、21年6月末現在、中国の農村部のネットユーザー規模は2億9700万人で、ネットユーザー全体の29.4%を占める。都市部は7億1400万人で70.6%を占める。
専門家によると、インフラと関連のデジタル化サービスという「ソフト面とハード面」が絶えず充実し、これに伴って農村部住民と都市部住民とのネット普及率の開きが徐々に縮小している。
中国インターネット協会諮問委員会の高新民委員は、「一方で、農村のネットインフラ建設は絶えず整備が進められている。全国の行政村の光回線開通率と4G通信開通率は99%を超え、農村と都市の『同一ネットワーク・同一速度』が実現した。また一方で、農村のデジタル経済の新業態が徐々に形成され、ライブコマースを代表とするネット新モデルが販売促進力を発揮して、農産品ネット販売を主導する新たなルートになった」と述べた。
ネットユーザーの規模増加に注目すると同時に、非ネットユーザーの存在も重視しなければならない。
同報告によると、21年6月末現在、中国の非ネットユーザー規模は4億200万人だった。ネットを利用しない主な原因は、利用する知識が足りない、設備が整っていない、などだった。
専門家は、「デジタル技術が飛躍的に発展すると同時に、非ネットユーザーにもより多く関心を払わなければならない。非ネットユーザーの文化教育レベルとデジタル技術利用の能力の向上を重視し、より多くのスマート化・パーソナル化した高齢者向けの製品・サービスを開発し、ネットサービスの円滑化レベルを引き上げるなどさまざまな方法によって、非ネットユーザーもデジタル時代の巨大なボーナスを享受できるよう支援する必要がある」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2021年8月28日