視力を失って25年になる中国の張洪さん(46)が24日、世界最高峰の山・エベレストにネパール側から登頂することに成功。アジアの視覚障碍者としては初めての快挙を果たした。新華網が報じた。
張さんはネパールでガイドの支援の下、現地時間24日午前9時に、エベレストの頂上に到達した。
張さんは今月5日と15日にも登頂を計画していたものの、エベレスト南麓に位置するベースキャンプで、新型コロナウイルスの感染者が確認されたほか、不測の悪天候に見舞われ、断念していた。新型コロナウイルス対策として、張さんのチームは、出国前に中国のワクチン接種を受けたほか、登頂数日前にベースキャンプで医師による血清検査を受け、感染者がいないことを確認したうえで出発していた。
これまでに、米国の視覚障碍者エリック・ヴァイエンマイヤーさんとオーストリアの視覚障碍者アンディ・ホルツァーさんが2001年5月と2017年5月にエベレストの登頂に成功している。
ネパール観光局によると、今春の登山シーズンが始まって以来、登山家やガイドなどを行うシェルパを含む約350人から、登頂に成功したとの報告を受けているという。
西藏大学附属阜康病院の職員である張さんは21歳の時に、緑内障が原因で両目の視力を失った。(編集KN)
「人民網日本語版」2021年5月27日