新型コロナウイルス感染を経て治癒した人は、体内に自然に形成された抗体によって、少なくとも6ヶ月間は再感染しないことが分かっている。しかし、このほど英国の週刊医学雑誌「ランセット」3月17日号に掲載された研究論文によると、このような免疫獲得の効果は、65歳以上の人々の場合は著しく低下していることが明らかになった。新華網が報じた。
研究チームがデンマークで病例データを収集・分析した結果によると、新型コロナウイルス感染後に治癒した65歳未満の人々のうち、8割以上が免疫を獲得していた一方で、65歳以上の高齢者の場合、この割合は47%にとどまった。これは、65歳以上の高齢者が再感染するリスクがより大きいことを意味している。
研究チームの代表を務めるデンマーク国家血清学研究所(SSI)のSteen Ethelberg研究員は、「我々の研究によって、新型コロナウイルスの再感染は、若く健康な人には滅多に起こらないことが実証された。しかし、高齢になるに従い、再感染のリスクは高くなる」と指摘した。
しかしながら、研究チームは、感染の深刻度が抗体の保護効果に影響するか否かについては不明としている。
論文は、「新型コロナウイルス感染後に自然に形成される抗体は、決して『当てにはならない』。国民全員がワクチンを接種して集団免疫を獲得することこそ、感染防止にとって最も信頼に足る手段である」と結論づけている。(編集KM)
「人民網日本語版」2021年3月19日