習近平国家主席は20日夜、北京でオンライン形式により、第27回アジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議に出席し、「手を携えてアジア太平洋の運命共同体を構築する」と題した重要談話を発表した。
習主席は、「私たちはAPECの2020年以降の協力のビジョンを切り開くことを新たな起点として、アジア太平洋協力の新たな段階を切り開き、開放・包摂、イノベーション・成長、相互接続、協力・ウィンウィンのアジア太平洋運命共同体を共同で構築する」と強調した。
習主席は次の4点を提起した。
第一に、開放・包摂を堅持する。平和と安定を断固として守り抜き、多国間主義をしっかりと守り、開放型の世界経済を構築することを堅持し、世界貿易機関(WTO)を中核とした多国間貿易体制を揺るぎなく支持し、地域経済一体化を引き続き推進し、アジア太平洋自由貿易圏を一日も早く建設する。中国は地域的な包括的経済連携(RCEP)協定の署名が行われたことを歓迎し、環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CRTPP)への加盟を積極的に検討する。
第二に、イノベーション・成長を堅持する。新技術の伝達と運用を促進し、デジタルインフラの建設を強化する。経済ガバナンスを改善し、開放、公平、公正、非差別的なビジネス環境を構築する。中国はスマートシティの指導原則の制定を推進し、各方面がデジタル技術による感染症対策と経済回復の経験を共有するよう提唱し、デジタルビジネス環境の最適化を提唱し、デジタル経済のポテンシャルを発揮させる。
第三に、相互接続を堅持する。人、物、資金、データの安全で秩序ある流動をスムーズにする。中国は各方面とともに人の流動の「高速通路」と物の「グリーンルート」の建設を積極的で安定的に推進し、世界と地域の産業チェーンとサプライチェーンの安全でスムーズな運営を維持したい。各方面の発展計画と相互接続の提唱とのマッチングを促進し、質の高い「一帯一路」(the Belt and Road)を共同建設する。
第四に、協力・ウィンウィンを堅持する。相互信頼、包摂的、協力、ウィンウィンのアジア太平洋パートナーシップを深化させ、共に話し合い、共に建設し、共に分かち合うとの理念を堅持し、地域の協力水準を絶えず引き上げる。話し合いで一致することを基礎として実務協力を推進し、問題点と溝を適切に処理し、アジア太平洋協力の正確な方向性を維持し、APECが安定的に遠くまで前進できるようにする。中国はAPECがワクチン、公衆衛生、中小零細企業などの分野で協力を強化することを支持し、感染症対策と経済回復をサポートする。
今回の会議は議長国マレーシアのムヒディン・ヤシン首相が主催した。テーマは「人々のポテンシャルを活性化し、強靱で繁栄する未来を分かち合う」。出席した各エコノミーの指導者は新型コロナウイルス感染症対策と2020年以降のAPECの協力のビジョンについて踏み込んだ意見交換を行い、積極的な共通認識に到達した。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年11月21日