孔大使の書簡(在日本中国大使館提供) |
中国の孔鉉佑駐日大使は中華人民共和国建国71周年を前にした28日、日本各界の友人に書簡を送り、中国の発展と中日関係の改善に対する長年の関心と支持に心から感謝するとともに、中国の最新情勢を紹介した。中国新聞網が伝えた。
孔大使は、「新中国成立後の71年間、中国の各民族の人々は中国共産党による指導の下、刻苦奮闘と着実な取り組みによって国を興し、中国を閉鎖的で立ち後れた貧しい昔の状態から脱却させ、開放・進歩・繁栄という新たな時代へと入らせた。我々は新発展理念を全面的に貫徹し、改革開放を全面的に深化し、中国の特色ある社会主義を推進して世界の人々の注目する成果を挙げた。2019年の国内総生産(GDP)は14兆4000億ドルに達し、1人当たり1万ドルの大台に乗り、4億人以上が中所得層となった。今年我々は現行基準下での農村の貧困人口全ての貧困脱却、小康社会(ややゆとりのある社会)の全面的な完成という壮大な夢を実現する」と指摘。
さらに、「今年初め以来、突如発生した新型コロナウイルスの感染拡大を前に、中国は上から下まで心から団結し、難関を克服して、新型コロナとの闘いにおいて重大な戦略的成果を勝ち取った。これを基礎に、我々は新型コロナ対策と経済回復を統合的に計画・推進して、第2四半期に経済成長率のマイナスからプラスへの転換に成功した。下半期も回復が続く見通しだ。我々は公開性と透明性及び責任ある姿勢に基づき、積極的に国際的義務を履行し、世界各国と手を携えて協力し、共に困難を克服し、世界の新型コロナ対策にしかるべき貢献を果たしてきた。新型コロナによって中国の発展の歩みが止まることはなく、我々は引き続き改革開放を踏み込んで実施し、国内の大循環を主体とし、国内と国際の2つの循環が相互に促進する新たな発展構造の形成を加速し、一段と高い水準の開放型経済の発展に尽力し、発展のもたらす新たなチャンスを世界各国と分かち合っていく」と表明した。
また孔大使は、「現在世界は過去百年間なかった大きな情勢変動に直面し、日増しに複雑化するグローバルな試練に直面しており、国と国、人と人の命運はかつてなかったほど緊密に結びついている。我々は中国の特色ある大国外交を全面的に推し進め、人類運命共同体の構築を後押しし、地域の平和と安定の維持、グローバル・ガバナンス体制の整備において中国の知恵を分かち合い、大国としての責任感を示してきた。我々は自国優先、一国主義、覇権主義に断固として反対し、国家間の意見の相違や争いについては対話と協議を通じた平和的解決を終始堅持し、多国間主義を終始支持・実践し、国連中心のグローバル・ガバナンス体制を維持する。我々は『一帯一路』共同建設を提唱し、すでに160以上の国・地域及び国際機関から積極的な呼応を得て、各国の共同発展と共同繁栄を力強く促進した」と表明。
さらに、「中日は友好的な隣国であり、重要な協力パートナーだ。新型コロナの打撃に対して、両国各界が送り合った物資の一箱一箱、手紙の一通一通に中日両国民の深い友情が込められており、互いに見守り助け合う両国の良き伝統がはっきりと示され、両国関係の発展を支える民意の土台が一層突き固められた。中日間の経済貿易協力は強大な強靭さを示し、今年1~8月の二国間貿易額は昨年同期の水準を保った。これは現在の状況下では非常に得難いものであり、両国それぞれの経済成長を力強く促進しただけでなく、アジアさらには世界の経済が新型コロナの影響から脱して、成長軌道に戻るためにも重要な役割を果たした。双方は人的往来の再開措置も取り、両国間の交流・協力実施に一層弾みをつける」と述べた。
孔大使は、「日本の新内閣が先日発足した。我々は日本側と共に、両国関係の正しい方向性をしっかりと把握し、相互尊重と『小異を残して大同につく』を基礎に積極的要素をさらに積み重ねて、中日関係の持続的で安定した前向きな発展を後押ししたい。我々は両国各界がさらに力を結集し、手を携えて各分野の交流と協力を深め、中日平和・友好・協力の新たな章を共に記すことを心から希望する」とした。(編集NA)
「人民網日本語版」2020年9月30日