C-2輸送機に搭乗する日本の河野太郎防衛相(左から6人目) |
日本の防衛省は今年、航空自衛隊のC-2輸送機を重点的に国際社会に売り込む計画だ。年内に潜在的顧客を日本に招き、同機の性能を示すという。河野太郎防衛相が先日同機に搭乗。「タッチアンドゴー」などの実演に参加して、売り込みを図った。(文:文威入。中国国防報掲載)
日本は2014年に「武器輸出三原則」の制約を取り払って以降、国際武器市場での動きを活発化させている。だが実際の受注は小規模に止まり、大口受注はまだない。
■コストパフォーマンスで劣り、輸出拡大は困難
日本としては、いわゆる軍事大国を構築するには軍事的影響力を拡大し続けることが必須だ。現段階では、武器輸出が最良の突破口となる。開発・運用面から見ると、日本の国内市場は小さく、量産が難しいため、開発コストが高止まりしている。特に外国からの受注による刺激がなく、開発に要する期間が長い中、軍需産業の健全な発展は困難だ。
C-2輸送機は日本の川崎重工が開発。米GEのCF6-80C2ターボファンエンジンを搭載し、最大離陸重量141トンの、中型輸送機だ。1機あたりのコストは約2憶100万ドルで、2016年から配備が始まった。防衛省は現役のC-1、C-130輸送機の後継機として元々40機の配備を予定していたが、計画が遅れ、価格も上昇したため、まだ10機足らずしか配備が完了していない。日本は同機の輸出を切望しており、民生用航空市場に参入することでコストを下げ、利益を得ようとするかもしれない。
同機は世界でも先端的なターボファンエンジンを採用しているが、日本国内の限定的な防衛需要のために中型の機体を採用しており、航続距離も積載能力も際立っているわけではない。コストパフォーマンスでは米国のC-17輸送機やEUのA400M輸送機に遠く及ばず、顧客獲得には一層の営業努力が必要だ。また、インドに水陸両用機US-2を輸出する交渉も重ねられているが、インド側は1機あたり9300万ドル以上という価格は困難として、インドでの現地生産または技術移転を望んでおり、妥結にいたっていない。
また、日本の武器開発は日本での作戦に用い、日本の地形に適応することを主としており、想像力と技術レベルで日本式思考に陥っており、価格と性能の双方に配慮した製品を設計するのは難しくなっている。これも日本の武器輸出拡大が難しい重要な原因だ。(編集NA)
「人民網日本語版」2020年7月13日