Phys.orgの9日付の報道によると、英ケンブリッジ大学とグリニッジ大学のシミュレーション研究により、マスクを着用することで大半の人の新型コロナウイルス感染症の再生産数(R)を1.0以下に維持でき、さらにこの措置と都市封鎖を結びつけることでウイルスの第2波を防止できることが分かったという。科技日報が伝えた。
研究者によると、都市封鎖だけでは第2波を阻止できないが、手作りのマスクでもいいので、十分な数に達するだけ多くの人(症状の有無は問わない)がマスクを着用すれば、ウイルス感染率を大幅に引き下げることができるという。そのため研究者は、先進国と発展途上国で「私のマスクはあなたを、あなたのマスクは私を守る」というキャンペーンを実施することを主張している。
研究の筆頭著者で、ケンブリッジ大学のリチャード・スタット氏は、「多くの人がマスクを着用し、ソーシャルディスタンスの維持と一定の封鎖措置を加えることで、効果的なワクチンが登場するまで、大流行の抑制と経済活動の再開にプラスになる。マスク着用に損失はないが、その利益は大きい」と述べた。
研究者は最新の研究で、ウイルスの個人間の感染動向と人工水準モデルを結びつけ、マスク着用や都市封鎖などの異なる状況におけるウイルスの感染動向を評価した。
研究によると、人々が公共の場でマスクを着用した場合、再生産数引き下げの効率は、症状が出た後に着用した場合の2倍になる。新型コロナの感染拡大を抑制するためには、感染者の再生産数を1.0以下で維持しなければならない。研究によると、50%以上の人が日常的にマスクを着用すれば1.0以下にでき、第2波の可能性を下げられる。さらに多くの人が公共の場でマスクを着用すれば、ウイルスの感染はさらに抑えられる。全員が着用し一定の都市閉鎖を行えば、第2波を阻止できる。さらに研究によると、マスクは早めに着用するほど効果的で、感染症の流行から120日内に全員が着用することで、ウイルスの第2波を阻止できることが分かった。
同チームはさらに、さまざまなマスクの効果を検証した。それによると、全員がマスクを着用した場合、マスクの効率が75%しかなくても、再生産数を4.0から1.0以下に引き下げられるという。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年6月12日