海外に行くために、パスポートを申請する際、「自分が自分であること」を証明するよう求められたことはあるだろうか?重慶晨報が報じた。
中国の女性・陳さんは最近、海外に行くために、パスポートの手続きをする際、職員から本人が身分証明書の写真と一致しないため、身分証明書を再発行してもらってから再度申請し直すようにと伝えられたという。さらに、派出所に行くと、そこの職員も身分証明書と陳さんの顔を何度も確認し直したものの、「『本人』とは確認できない」と告げられたという。その理由は、顔のあざがなくなっていただけでなく、写真の目は一重であるのに対して、今の本人の目はバッチリ二重になっていたからだ。
実は陳さんは半年前に、美容整形を受けていた。「本人と証明書の写真」がマッチしない彼女は、仕方なく美容整形を受けた病院に「自分が自分であること」とを証明する整形証明を発行してもらい、息つく暇もなく、それを持って派出所に駆け足で向かった。
取材では、この美容整形クリニックでは5月以来、陳さんを含めてすでに30人以上に、整形証明を発行していることが分かった。20年前、美容整形をした後に医学証明が必要になるというのはレアケースだったものの、今では、毎月数十人がその発行を申請するという。
近年、人工知能(AI)を駆使したスマート認証システムが急速に発展しているのを背景に、地下鉄や飛行機に乗ったり、銀行で手続きをしたりする時に、顔認証が必要になっている。そして、整形前と後でギャップがあまりに大きいと認証できず、身分証明書などを再発行しなければならないというケースが多発している。
同クリニックの院長は、「顔のホクロや目の部分の特徴は、人の顔面における特に重要な特徴となる。その特徴が、警察の人口システムに保存されている資料と大きく異なっている場合、身分の確認が必要となる」と、注意を呼びかけている。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年5月18日