地下鉄のように見えるが線路がなく、先頭車両が3両の車両をけん引し安定的に道路上を走行し、蛇のように柔軟にカーブする。世界初で、中国初の長江を跨ぐ立体交差点型のスマートレール鉄道、宜賓市スマートレール快速システムT1モデルラインが5日開通し、運営を開始した。科技日報が伝えた。
設計者によると、T1ラインの総延長は18キロで、設計速度は70キロ。初期は3両編成で、定員は307人。今後は5両編成にし、列車の全長50メートル以上、定員500人以上になる。これはスマートレールが実証試験ラインから正式な商業運営に移ったことを意味する。
スマートレールとは「スマートレール快速システム」のことで、新型公共交通システムの一種だ。「地下鉄、現代の路面電車、路線バスの長所を融合している。レールを走る列車のような多くの乗客を乗せられる長所を維持し、線路を敷設する必要がなく自動車と道路を共有できる。大・中都市の渋滞解消の新たな選択肢をもたらした」と中国鉄建鉄四院の林作忠副チーフエンジニア。
中鉄第四勘察設計院集団有限公司T1ライン設計責任者の賀捷氏は「中車が独自開発した、仮想レール追跡制御技術を採用した。この技術は列車に搭載される各種センターを使い、路上の仮想レールを識別し、その上を走行するよう正確に制御する」と説明した。
スマートレールであるならば、列車もスマートに違いない。同日の初の運転を担当した趙陽氏は、「列車が指示を受けずに仮装レールから外れた場合、もしくは外部の物体が列車の安全走行範囲内に入った場合、周囲への監視システムが自動的に通報する。同時に技術手段を採用し列車の走行を制限し、事故の発生を回避する。列車の走行方向は事前に設定してあるもので、運転手は現在のところ、ブレーキとアクセルの操作のみを担当する。将来的には自動運転を実現し、完全に自動システムによって操作される」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2019年12月6日