「新時代 未来をシェア」をテーマとした第2回中国国際輸入博覧会(以下、輸入博)が11月5日に開幕した。約20ヶ国から企業約60社のが参加し、140種類以上の自動車が国家エキシビションセンター(上海)の輸入博自動車展示エリアに登場し、各地からやって来た来場者の注目を集めている。人民網が伝えた。
第2回輸入博覧会に「水素と電力が共存するエネルギーマネジメント社会-マイナスエミッションが作る中国未来」をテーマに出展したトヨタのブース。
第2回輸入博のトヨタの出展テーマは「水素と電力が共存するエネルギーマネジメント社会-マイナスエミッションが作る中国未来」。第1回輸入博において、トヨタは「未来の街をあなたのお手元へ」をテーマに様々なシーンにおいて自動運転のe-パレットのコンセプトカーを応用させることで、トヨタの未来のモビリティー生活を全く新しい形で提案した。人民網のインタビューに対し、「昨年のトヨタの展示については各方面から高く評価された」とするのはトヨタ自動車(中国)投資有限公司広報宣伝部の牛煜部長。2回目となる輸入博への出展については、トヨタの未来におけるエネルギー社会の構想で、より多くの中国パートナーからの理解と同意を得たいと考えているとした。
牛部長によると、今年のトヨタは、ハイブリットとプラグインハイブリッド(PHEV)、電気自動車、水素燃料電池自動車という電気化製品と技術を全方位的に展示しているほか、水素エネルギーの製造から貯蔵、そして応用という異なるタイプの水素エネルギー電池自動車の使用シーンを重点的に展示することで、トヨタが常に掲げてきている「水素と電気の共存エネルギーによる社会の管理」という理念を体現させている。
第2回輸入博覧会のトヨタブースで人民網記者の取材を受けるトヨタ中国市場マーケティング・広報部の牛煜部長(撮影・王暁霞)。
「3分間のスピード充填で走行距離600キロ」や「水だけ排出、二酸化炭素排出ゼロ」、「走る空気清浄機」、「低温に強く、極寒も恐れない」、「非常時給電システム」など、トヨタの新しい時代の新エネルギー車として、水素エネルギー電池自動車の走行距離、性能、エコ理念などにおける優位性は顕著だ。さらにトヨタが現在までに販売している唯一の水素エネルギー乗用車である「MIRAI」は2014年末に日本、北米と欧州の一部の地域で販売をスタートさせて以来、すでに延べ1万台を販売している。その走行距離をさらに30%向上させた「MIRAI」の次世代のコンセプトカーも今回の輸入博のトヨタのブースにおいて、注目の展示品となっており、来場者や問い合わせに訪れる人が引きも切らなかった。
水素燃料電池車「MIRAI Concept」。
第1回輸入博におけるトヨタの未来の発展理念の展示の成功を経て、この1年間で協力や業務提携の問い合わせに訪れる政府機関や業界のパートナー及びバイヤーの数は激増しており、トヨタに直接的に多くの新たな協力をもたらしている。牛部長はこれもまたトヨタが輸入博に出展する重要な成果と意義であるとした。
さらにトヨタグループのここ数年の中国における発展状況について、牛部長は「加速度」というワードで表現。その加速を最もはっきりと体現しているのが自動車の販売量だ。一汽トヨタ、広汽トヨタ、トヨタブランドとレクサスの輸入車を含め、今年のトヨタの中国における全体の販売台数の目標は160万台と、昨年から10%増としている。それについて牛部長は、「今年1月から10月までの販売状況を見る限り、この年度目標はほぼ達成できる見込みだ」と自信あふれる回答。
第2回輸入博覧会のトヨタブースの一角(撮影・王暁霞)。
中国の新車市場は2018年に初めてマイナス成長となっており、中国の自動車市場は「新車販売台数の持続的なマイナス成長」という大きな流れの中で、トヨタは依然として10%増の販売台数目標を掲げられるということは、中国のマクロ市場環境と中国の自動車業界における発展に自信を抱いているということを表しているといえる。牛部長は、「中国は依然として世界最大の新車生産販売台数を擁しており、中国の自動車産業はまさに量の変化から質の変化へのモデルチェンジを行っている。我々は中国経済は今後極めて優れた発展の見通しがあると考えており、マクロ経済の優れた発展の見通しを大きな前提として、自動車業界も必ずやさらなる長期的な発展を遂げていくことになるとみている」とし、中国のビジネス環境が持続的に改善し、中国市場の無限ともいえる潜在力と中国とのパートナー協力の見通しの明るさを指摘するとともに、「今後もトヨタは全力で中国事業の発展の歩みをさらに加速させていく」とした。(編集TG)
「人民網日本語版」2019年11月8日