中核集団のチーフエンジニアで、中国同位体・放射能業界協会理事長の雷増光氏は23日、「中国の原子力技術応用生産額の年平均成長率は20%以上で、生産額はすでに3000億元(1元は約15.4円)にのぼる。しかし国民総生産(GDP)に占める割合は0.4%前後で、先進国と比べるとまだ一定の開きがある」と述べた。科技日報が伝えた。
雷氏は23、24日に開催された、中日韓原子力技術応用産業化国際シンポジウム並びに第3回同位体・放射能産業発展フォーラムで、上述した見方を発表した。
概算統計によると、世界では現在150に近い国・地域が原子力技術の応用や研究、開発を行っている。原子力技術応用産業化規模は1兆ドル近くにのぼる。先進国における経済効果は国内総生産(GDP)の2%を上回ることが多く、一部の国の原子力技術生産額は原発をも上回るほどだ。米国の原子力技術応用の年間生産額は2009年の段階ですでに6000億ドルにのぼっていた。日本と欧州の年間生産額も、GDPの2-3%を占めている。
中国の原子力技術研究は1950年代に始まった。現在は工業、農業、医療、環境、考古など数多くの分野で広く応用されている。中国同位体・放射能業界協会常務理事長の武健氏は取材に対し、「現在の原子力技術は工業における応用の割合が高く、55%にのぼる。これに続くのは一般人と最も直接関連するヘルスケア・医療分野で、約18%を占める」と述べた。
同位体の生産と供給能力の不足が、原子力技術の産業発展の制約要素とされている。雷氏は「2010年以降、国内で放射性核種の生産がほぼ停止している。中国は現在改良を経て、少量のヨウ素131を生産できるようになったが、主な同位体原材料はほぼ輸入に依存している。中核集団は数種の核種の生産プランを論証中だ。これには原子炉の連動・協調、モリブデン99などの医療用同位体の生産、医療用同位体生産炉の新設などが含まれる」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2019年10月24日