灌漑施設遺産灌漑地区サービス現代化建設フォーラムが7月31日に北京で開催された。国際灌漑排水委員会(ICID)の元委員長で中国水利水電科学研究院の高占義シニアエンジニアは、「中国は今年、2019年の世界灌漑施設遺産に2ヶ所の登録申請を行う。内蒙古(内モンゴル)自治区河套灌漑地区と江西省撫州千金陂だ」と述べた。「科技日報」が伝えた。
説明によると、河套灌漑地区は内蒙古自治区巴彦淖爾市にある。黄河が「几」の字に曲がる部分の最北端にあり、中国の有名な古代灌漑地区の1つだ。灌漑面積は現在約68万ヘクタールに上る。江西省撫州千金陂は(唐時代に)撫州の役人(刺史)だった李公が修築したもので、1200年以上の歴史があり、現在は農地約1467ヘクタールに水を供給する。
世界灌漑施設遺産制度はICIDが2014年に立ち上げたもので、歴史的価値のある持続可能な灌漑施設と科学的知見を保護・発掘し、普及させるのが狙いだ。昨年末までに、四川省の都江堰など17ヶ所が登録されている。高氏は、「灌漑施設遺産が内包する理念、知恵、管理方法を発掘し、保護・参考にし利用することは、持続可能な現代化生態配慮型灌漑地区の建設にプラスになる」との見方を示した。(編集KS)
「人民網日本語版」2019年8月2日