中国から流出した796点(セット)の文化財・芸術品が9日、イタリア・ミラノのマルペンサ空港で中国に向かう航空機に運び込まれた。これにより長年にわたり海外を「流浪」していた中国の文化財が、正式に「帰郷の旅」をスタートさせた。新華網が伝えた。
空港と貨物輸送業者の職員は8日、包装済みの796点(セット)の文化財をパレットに乗せ、文化財の機内積載の準備を整えた。現地時間9日午後3時20分に、これらの文化財を運ぶ中国国際航空の航空機がミラノより離陸した。
イタリア文化遺産保護部隊は2007年、イタリア国内の文化財市場で中国から違法に持ち込まれたとみられる中国の文化財・芸術品を押収し、ただちに国内での司法審査手続きを開始した。中国国家文物局は、その情報を得ると、すぐさまイタリア文化遺産管理当局に連絡を取り、流失文化財の追跡・返還業務に着手した。10年間以上にわたる長期間の追跡を経て、イタリア裁判所は中国から流出した796点の文化財・芸術品を中国側に返還する判決を下した。これは過去20年間で最大規模の返還となる。
両国首脳に見守られ、中伊双方の代表者は今年3月23日に、中国から流出した796点の文化財・芸術品の返還に関する証書を取り交わした。(編集YF)
「人民網日本語版」2019年4月10日