国家情報センターシェアリングエコノミー研究センターは北京で15日、「中国民宿発展報告書2018」を発表した。同報告書によると、昨年の中国民宿市場取引規模は、前年比70.6%増の約145億元(1元は約17.33円)にのぼった。利用者数は約7800万人で、うち借家人は約7600万人。主要民宿サイトが確保する国内部屋数は約300万戸。融資額は前年比約180%増の約5億4000万ドル。
同報告書は、中国の民宿市場取引規模が2020年に500億元に達し、民宿数が600万戸に、利用者数が1億人以上に達すると予想した。
同報告書は業界の競争について、「シェアリングエコノミーの成熟、文化・観光消費のアップグレード及び資本市場からの注目により、民宿業界はすでに多くの参入者を受け入れ、Airbnb(愛彼迎)、小猪、途家など業界発展をけん引する企業を形成している。今後は新規参入者と業界内の競争が拡大するにつれ、業界内の合併・再編も加速することになる」と分析した。
同報告書はさらに、民宿利用者及び家主の特徴を導き出している。データによると、ミレニアル世代(1984−2000年に生まれた人々)が主な利用者となっている。家主は若く高学歴という特徴を持ち、平均年齢はわずか33歳で、7割ほどが大卒以上の学歴を持つ。女性の家主が中心で、全体の約6割を占めている。借家人も若年化の特徴を示しており、18−30歳が全体の7割以上を占めている。
地域別に見ると、成都市や重慶市などの一線都市、西安市などの二線・三線都市が民宿の主流市場となっている。上位10都市の家主が全国に占める割合は48.9%、民宿数は47.6%。一部の人気二線・三線都市で、受注量が爆発的な成長を見せている。海外旅行の宿泊市場の需要を見据え、小猪や途家などの企業は海外の部屋を確保し、海外市場を展開している。
同報告書によると、民宿の発展は、就職・雇用拡大ルートを切り開き、都市部・農村部の所得を拡大するという効果を示している。主要民宿サイトの、家主、管理人、写真家などのサービス提供者は昨年、約200万人に達した。家主が1人増えると、平均で2人分のバイト雇用が創出される。プロの家主の平均年収は約22万元で、個人の家主は約9万元。
しかし同報告書によると、民宿は宿泊の新業態であり、発展には課題も存在している。
これらの課題は主に、サービスのさらなる標準化、法的地位の明確化、業界の監督管理モデルの革新などに集中している。
しかし同報告書は、今後一定期間にわたり、民宿発展のマクロ政策と制度環境がさらに整うと予想した。国家レベルでは、革新を奨励し、包容力を保ちながら慎重な監督管理方針・政策枠組みを基本的に形成し、各部門共同の監督管理メカニズムを徐々に構築することになる。地方レベルでは、民宿分野の革新的な実践をめぐり、試行・模範、業界管理などの地方政策が打ち出される見通しだ。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年5月17日
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