ベーカリー市場には、甘くておいしいスイーツやパンがたくさんあり、一つの商品が一瞬で流行するのもこの市場の特徴だ。同市場でヒット商品を出すためには味だけでなく、「顔面偏差値」もその秘訣となる。韓国のSNSではこのほど、クロワッサンをたっぷりのチョコレートとココアパウダーでコーティングした「ダーティーチョコ」が大きな話題となっている。味はともかく、「顔面偏差値」が決して高いわけではないこの商品が韓国で大きな話題となっている理由は何なのだろう?
ソウルの江南区に人気店が集まる場所に元祖「ダーティーチョコ」を販売するベーカリーショップがあり、店のドアには焼きあがる時間が表示されている。「ダーティーチョコ」はネット上で大人気となっているため、1日に2度焼き立てが販売される。「ダーティーチョコ」の性質上、食べるときに口の周りや手が汚れてしまいそうだ。そのため、同ショップは各SNSアカウントで、「汚れることなど気にせずに、そのまま噛みついて食べよう」と説明している。このワイルドな食べ方に多くの人が「いいね!」を寄せ、それを実践している。
ある韓国の消費者は取材に対し、「子供のころに戻ったみたい。友達と一緒に遊んで、一緒にビスケットを食べている感じ」と話した。
同ショップの責任者によると、焼き上がってから1時間以内に120個の「ダーティーチョコ」が完売するという。値段は1個4300ウォン(約430円)だ。
同ショップはオープンしてまだ2年も経っていないものの、「ダーティーチョコ」が大ヒット商品となり、すでに韓国の人気ベーカリーショップトップ10に名前を連ね、今年1-3月期の売上高は前年同期比30%増となった。韓国のベーカリー業界においては、「PARIS BAGUETTE(パリバゲット)」などの大手ベーカリーチェーンが市場のシェア8割以上を占めるなど、圧倒的な地位を築いている。そのため、新しいブランドが一定のシェアを獲得しようと、革新的なマーケティング戦略を実施し、クオリティの高い商品を打ち出すことにつながっている。(編集KN)
「人民網日本語版」2018年5月5日
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