インターネットの発展により、都市の文化的象徴といえる書店はあやうく過去の歴史になるところだった。業界の10数年にわたる生き残りをかけた戦いや資本のバックアップにより、実店舗はネット書店、電子書籍、携帯電話での読書に取って代わられる苦境から脱して、ブレークスルーとモデル転換の転機を迎えた。
おおまかな統計によると、2017年にオープンした書店の実店舗は100店を超えた。文化を伝える大切な場所として、ここ数年は政策による誘導や市場ニーズもあって、実店舗が「閉店ラッシュ」から「開店ラッシュ」へと転換しつつある。ショッピングセンターに次々と新店舗がオープンし、今では新型書店ブーム、昔からある書店のモデル転換、オンライン小売企業のオフライン実店舗の配置が中心的な流れになっている。
贏商ビッグデータセンターが昨年発表した報告書「モールにおける文化・クリエイティブ業態に何が起きているか」によると、プチブル、ホワイトカラー、新中産階級が文化・クリエイティブ消費の主な担い手であり、ショッピングセンターに進出する文化・クリエイティブブランドでは、書店ブランドの占める割合が最も高く26%に達する。書店はショッピングセンターで最も人気のある文化・クリエイティブ業態だという。
老舗書店が相次いでモデル転換を遂げ、都市中心部のビジネス圏に回帰し、ショッピングセンターをカバーし、新型書店は読者クラスターに付加価値の高いデザイン、豊富な品揃えの書籍、低価格高品質の関連商品、快適な読書空間、興味を引く文化イベント、ECよりも高い割引率などを提供する。
クロスオーバーと融合が新型書店の特徴だ。書店とカフェ、書店と美の世界、書店とサロン、書店とカルチャー講座、書店と教育など多様な業態を開拓した後には、その中身と利用者の体験が絶えず刷新され、豊かになっている。書店は今や単に本を売る場所にとどまらず、文化の要素と多様な体験を兼ね備えた文化的生活空間に発展している。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年4月26日
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