英語と中国語の標準語、広東語で謝罪文を読み上げるグレゴール・ロバートソン市長(写真中央)とバンクーバー元市議会委員である中国系カナダ人の呉美琪氏(写真右)、余宏栄氏(撮影・余瑞冬)。95歳の李文英さん(写真左)を始めとする高齢の中国系カナダ人退役兵が会場に姿を現し、会場は敬意を表す熱烈な拍手に包まれた。会場のスクリーンに映し出された英語の謝罪文。発言の途中で感極まり、嗚咽したバンクーバー市議会委員の雷健華氏(写真一番右)。同席した市議会委員の中には涙を浮かべる人も。華人社会を代表し、当局の謝罪文への回答を行ったバンクーバー中華会館理事長の姚崇英氏(写真手前)。
カナダのバンクーバー市市議会は現地時間4月22日、チャイナタウンにある中華文化センターで特別会議を開いた。その席で、グレゴール・ロバートソン市長は市政府を代表し、華人の歴史に対する差別が存在していたことについて正式に謝罪の意を示した。中国新聞網が伝えた。
会議では、多くの議員が華人の貢献を称え、華人の先人たちの経験した艱難辛苦に感じ入ったと発言した。グレゴール・ロバートソン市長はこの少し前にも、公共の場で謝罪することが当局の「中華文化への支持と受け入れに対する誠意」を伝えることに役立つとの見方を示していた。
バンクーバー市政府は2016年から2017年の間に華人と、非華人専門家、コミュニティ代表からなるコンサルティングチームを設立し、1886年から1947年までの華人に対する差別的な政策についての研究を進めていた。2017年11月初、1年間をかけて完成した「華人排斥から平等な公民権利まで:早期華人に対する差別政策への検証」と題したレポートによると、バンクーバー市では、過去に華人を差別する政策が確かに存在していたことがわかった。例えば、華人の選挙権や公民権利の剥奪、華人に対する移民の制限、華人の働くチャンスの制限、住まいや公共の場における華人への隔離政策の実施などだ。同時に、レポートでは、それらの差別政策について華人に正式に謝罪すべきであり、バンクーバーのチャイナタウン世界文化遺産登録へのサポートといった十数項目からなる意見も提出された。
バンクーバーのチャイナタウンでは今回の正式な謝罪を行った特別会議のほか、文化イベントも同時に行い、歴史旧跡を巡るトレッキングや太極拳、書道、獅子舞などのパフォーマンスが行われた。
カナダが2017年末に発表した公式の統計データによると、2016年にカナダに滞在していた華人の数は約177万人で、カナダ総人口数の5%を占めていた。そのうちバンクーバーにいる華人は約50万人で、トロントの華人は約70万人となっている。(編集HQ)
「人民網日本語版」2018年4月24日
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