中国観光研究院と旅行予約サイト・携程旅行網(シートリップ)がこのほど共同で発表した報告書「2018年春節海外旅行情勢予測」によると、今年の春節(旧正月、今年は2月16日)の長期連休期間に海外旅行へ出かける人はのべ650万人に達し、過去最多を更新する見込み。
春節連休に旅行へ行くことが中国では定着しつつある。携程の統計データによると、中国全国200都市近くからの観光者が春節期間中に訪れる旅行目的地は68ヶ国、700都市以上に分散している。その中には、地球の反対側にある南極へ赴き、特別な新年を送る人々もいる。
寒さを避けるならタイ、雪景色を堪能するなら日本というのが定番に
今年の春節期間、海外旅行の行き先で人気な場所はどこだろうか。調査によると、中国人観光客に人気が高いのは、タイや日本、シンガポール、ベトナム、インドネシア、米国、マレーシアなどの国で、タイには寒さを避けるため、日本には雪景色を見に行くために訪れるのが定番となっている。
また、昨年の人気旅行目的地トップ3に位置していた韓国が、今年はトップ10までランキングが低下。火山噴火の影響でバリ島の人気もやや低下している。東南アジアのベトナム、フィリピン、カンボジア、マレーシアがバリ島に代わる旅行目的地となっている。長距離旅行で見ると、北欧やアラブ首長国連邦のドバイ、カナダ、イタリア、チェコなどの旅行目的地がダークホース。北欧やカナダのオーロラ観測ツアーの申請件数が前年同期比の5割増し以上になっている。今年からビザ免除の政策が始まったアラブ首長国連邦の人気の勢いはさらに凄まじい。
中国国内に視点を向けてみると、今年の春節も昨年に引き続き三亜、北京、厦門(アモイ)の人気が高く、広州と昆明がその後に続き、上海、哈爾濱(ハルビン)、桂林なども大勢の観光客を引きつけている。
90後の「恐婚族」は親からのプレッシャーから逃れるため海外逃亡へ
データから見ると、70後(1970年代生まれ)や80後(1980年代生まれ)の中産階級は、春節期間を利用して親孝行や子供と過ごす時間を作るため、家族連れ海外旅行の主力となる。面白いことに、90後(1990年代生まれ)の若者たちのほとんどが、親の結婚に対するプレッシャーを回避するために、旅行を選択している。ある調査によると、旅行へ出かける90後のうち、3分の1の人が結婚を嫌がる「恐婚族」だということが明らかになった。
また、上海や北京、広州、成都、深セン、南京、杭州などが観光客の出発地点となっている。そのうち、春節海外旅行での平均消費額が最も高いのが、蘇州、銀川、北京、上海、宜昌、無錫で、蘇州や無錫、杭州など、江蘇省や浙江省の高収入の都市がダークホースとなっている。(編集TK)
「人民網日本語版」2018年2月12日
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