外交部(外務省)は6日、李克強総理のASEAN関連首脳会議出席とフィリピン訪問について国内外プレス向けブリーフィングを行い、陳暁東外交部長助理(外務次官補)と王受文商務副部長(商務次官)が説明を行った。
(陳氏)李克強総理はASEAN輪番議長国フィリピンのドゥテルテ大統領の招待で11月12日から16日にかけて、同国・マニラで開催される第20回ASEANプラス1(中国)首脳会議、第20回ASEANプラス3(中日韓)首脳会議、第12回東アジアサミットなどASEAN関連首脳会議に出席し、その後同国を公式訪問する。李総理はASEAN関連首脳会議期間に開かれる域内包括的経済連携(RCEP)首脳会合にも出席する。
これは第19回中国共産党大会が成功裏に閉幕した後、初となる中国政府首脳による外遊であり、新時代の中国の特色ある周辺外交の始動段階における重要な行動でもある。今回の訪問は中比の善隣友好協力の強化及び深化、中国ASEAN関係の発展促進、東アジア地域協力プロセスの推進、アジア運命共同体の構築推進にとって重要な意義を持つ。
(1)ASEAN関連首脳会議出席について
(陳氏)近年、東アジアは全体的安定と比較的速い発展を保ち、国際政治構造にプラスのエネルギーを注入し、世界経済の成長を牽引している。今年は東アジア地域協力にとって実り多き年であり、折しもASEAN創設50周年及びASEANプラス3協力始動20周年にあたる。また中国とASEANの戦略的パートナーシップ構築から来年で15年になる。中国ASEAN関係はステップアップのための新たな道程へと歩みを進め、東アジア協力は新たなチャンスを迎える。中国は今回の一連の会議に、対話と協力に焦点を合わせ、共通認識の拡大に努め、互恵的発展を共に図り、差し迫った試練に共同で対処し、経済発展、社会・人・文化、非伝統的安全保障の分野で協力をさらに推し進め、平和が永続し、普遍的に安全で、共に繁栄する、開放・包摂的で、美しい東アジアの建設のために新たな貢献を行うことを期待する。
李総理は第19回党大会の精神を紹介し、新時代の中国の特色ある周辺外交の方針や東アジア協力に対する中国側の政策と主張を詳しく説明し、コネクティビティ、食糧安全保障、貧困削減、観光、反腐敗など多くの分野にわたる各制度の下での実務協力の深化について30件近くの新たな提案を行い、中国ASEAN協力の質的向上を推し進め、東アジア協力を新たな段階へと先導する。
(王氏)東アジアサミット諸国は世界経済に決定的影響を及ぼす地域にあり、いずれも中国の重要な経済・貿易協力パートナーだ。中国側は各国と共に、公正で合理的かつ透明な国際貿易・投資規則体系の構築を推し進め、開放的・包摂的で、あまねく恩恵を及ぼし、バランスのとれたウィンウィンの経済グローバル化を進め、ようやく得た世界経済の回復基調を守り、地域の経済・貿易協力の促進に持続的原動力を注入する。
(2)フィリピン公式訪問について
(陳氏)フィリピンは中国にとって友好的隣人であり重要なパートナーだ。昨年以来、中比関係は立て直され、良い方向へ発展し続けている。李総理が第19回党大会後初の訪問国にフィリピンを選んだことは、中国側が中比関係の発展を非常に重視していることの表れだ。中国の総理によるフィリピン訪問は10年ぶりでもある。今回の訪問は新時代の中比関係の発展を力強く促進し、中比関係が新型の国際関係及び人類運命共同体の構築における重要な実践となる後押しとなるものと信じる。
李総理はドゥテルテ大統領、ピメンテル上院議長、アルバレス下院議長と会談する。両国首脳は新時代の中比関係の深化、各分野の実務協力、関心を共有する地域・国際問題について踏み込んで意見交換する。また、中国側支援事業の定礎・着工式に出席する。双方は訪問の主要なコンセンサスと成果を盛り込んだ共同声明を発表する予定だ。また、インフラ、経済・貿易・投資、社会・人・文化分野の協力で一連の重要な成果がある見通しだ。
(王氏)中比関係の全面的立て直し以来、貿易・投資・開発援助・重要インフラ・民生事業・人的往来分野で両国の協力は順調に進み、目覚ましい成果を挙げた。今回の訪問で、双方はインフラ、工業団地、対比援助の実施について、広範で踏み込んだ意見交換を行い、複数の協力文書に署名して、力強く両国の包括的協力を促進し、実務協力分野の新たな成果を後押しする。(編集NA)
「人民網日本語版」2017年11月7日
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