携帯電話は電池が切れそうな時に、電磁波が千倍強くなる?パソコンのデスクトップの背景を緑色に設定したら視力保護の効果が得られる?唾液で子供の才能が測定できる?このようなさまざまな「科学の噂」に対し、あなたは強い警戒心を抱いているだろうか。
「イノベーションで発展を駆動させ、科学で正しい知識を得る」をテーマとする2017年全国科学普及イベントが中国各地で盛んに行われている。北京のオリンピック公園では、中国の科学普及用に製作された会話型システムを通じて、噂に騙されない警戒心の強弱指数を測定できる。
「携帯電話は電池が切れそうな時に、電磁波が千倍強くなる?」という噂は本当だろうか。専門家の話によると、一般的には電波の弱いところで携帯電話の送信電力が高くなるが、電池量が少ないほど電磁波が強くなるわけがない。電波の弱いところで携帯電話の電磁波が強くなる可能性はあるが、最大の電力で稼動する場合でも、電磁波の指数は依然として国家基準の範囲内に収まっている。
「パソコンのデスクトップの背景を緑色に設定したら、視力保護の効果が得られる?」という噂はどうだろうか。実際に緑色は他の色とは周波数が異なるが、他の色より視力保護の効果が期待できるという科学的研究結果は現段階ではまだ得られていない。
「唾液で子供の才能が測定できる?」という噂はどうだろうか。唾液で遺伝子を測ることはできるが、簡単な唾液検査だけで才能があるかどうかを判断できるかということに関しては科学的な根拠がない。
中国科学技術館では、一連の科学普及展覧会及び科学技術革新により、来場者は最新の科学技術を体験することができる。その中で、深圳のあるハイテク企業がパーキンソン病患者や運動障害者のために開発した振動するスプーンは市民たちの大きな関心を集めている。
現場のスタッフによると、そのスプーンは高性能チップや高精度センサー、モーターなどが内蔵されているハイテク製品だという。患者が食事をする際、そのスプーンが手の振動と逆の方向へ振動することで、バランス維持を可能にする。それにより、患者は不自由なく食事をすることができ、自分で生活する能力も高めることができる。こうした革新的なアイディアは科学普及イベントウイークでよく見かけられ、中国の双創(大衆による起業、革新)事業の生命力と活力を示している。
中国科学技術館の中国共産党委員会の書記であり、副館長を務める殷皓氏は、「市民たちの科学の素養を高めるには、市民自身が意識して科学知識を学び、騙されないようにするための警戒心を高めるだけでなく、情報化ツールの応用を強化し続け、ニューメディアやセルフメディアなどのルートで宣伝プラットフォームを構築することで、科学普及教育の効果と質を高め続けなければならない。将来的に、中国科学技術館は展示品の派生を幅広く開拓し、科学に関する演出、科学実験の実演などの内容を豊富にし、バラエティに富んだ教育活動を行っていく」と述べている。(編集HQ)
「人民網日本語版」2017年9月21日
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