上海彩虹室内合唱団が発表したの新曲は「感覚身体被掏空(まるで体が空っぽになったみたい)」というタイトル。7月27日にリリースされるや、あっという間に微信(WeChat)のモーメンツで爆発的な広がりを見せ、SNS上で新たな「神曲」が誕生した。>>詳細へ
「感覚身体被掏空」はコーラス形式で歌い上げられている。現代の話題性に富んだテーマを歌詞に盛り込み、現代人の仕事のストレスや残業事情を如実に描きだし、大都市で奮闘する若者たちが思わず感情移入してしまう内容となっており、多くの人がこの曲に共鳴している。そしてこの曲は人々に非常に正当なユーモアを感じさせてくれている。
中国「労働法」によると、労働者の勤務時間は1日8時間、1週44時間を上回ってはならない。だが、出世競争のプレッシャーからか、あるいは上司から好印象を得られるためにか、はたまた会社の理屈に合わない残業制度によるものかによらず、残業は当たり前になっており、このような悪しき習慣を改めることは極めて難しいようだ。ここで中国の残業事情を徹底調査!
★残業最多はインターネット業界
残業が最も過酷なのはどの業界だろう?智聯招聘の調査によると、IT/通信/電子/インターネット関連業のホワイトカラーの残業時間は週あたり平均9.3時間に達した。これは、1日約2時間残業している計算になる。これに続いたのは、不動産/建築業で、残業時間は週あたり平均7.1時間。交通/運送/物流/倉庫業は週あたり平均6.8時間。残業時間が比較的短いのは、貿易/卸売/小売業で、週あたり平均3時間だった。>>詳細へ
★「毎週5時間以上残業する」ホワイトカラーの3割
人材紹介サイト・智聯招聘が発表した「2015年ホワイトカラー仕事のQOLに関する調査研究報告書」によると、ホワイトカラーは勤務中、かなり大きな圧力を抱えている。彼らのうち、「毎週5時間以上残業している」人は3分の1を占めた。>>詳細へ
★中国で「残業が一番多い都市」は深セン
「Eleme」が取りまとめた「中国十大都市24時間注文件数」によると、「残業族」が最も多くいたのは深センだった。深センは、午後7時から翌日午前5時の注文数の割合が最高だった。この状況は、華為、大疆、華大基因など多くの大企業が深センに集中していることによって説明がつく。>>詳細へ
★残業の原因は?
仕事中、上司から残業するよう指示されたことはないが、実際には、上司から与えられる仕事の量は、勤務時間内に終わるものではない。残業をせざるをえないという時もある。自分の仕事は勤務時間中に終わったのに、他の同僚はまだ仕事をしているため、仕方なく会社に残って一緒に残業することもある」と話す。>>詳細へ
中山大学(広東省広州市)社会科学調査センターが発表した「中国労働力の動的調査:2015年報告書」によると、残業する会社員の過半数が、その原因について、「直接的な経済的見返りを得るため」と説明している。
★労働者の怒りを買う「権利侵害」 「サービス残業」がトップに
長時間の仕事に耐えている企業の従業員の多くが、進んでサービス残業をしており、「残業手当」などぜいたくと考えていることが分かった。
「工人日報」と中国工会網が共同で発表した「労働者の権利侵害」をめぐる調査報告によると、労働者の権利を侵害する行為で最も多かったのは、「残業手当のつかないサービス残業を強いられること」だった。>>詳細へ
★身心の健康に悪影響を与える「残業文化」
企業で形成されている「残業文化」は、従業員の権益を侵しているだけでなく、従業員の身心の健康にも悪影響を及ぼす。
2015年9月に、北京、上海、広州で残業をしているホワイトカラー1500人を対象に実施された調査では、回答者の70%以上が便秘や腰痛、肩こり、手足の無力感、精神的疲労、目まい、頭痛など15の症状を訴えた。>>詳細へ
米テキサス大学健康科学センターの研究結果によると、残業をすると心疾患リスクが上昇し、残業の時間が長くなるほど、病気になるリスクが高まる。研究者は、仕事歴10年以上の労働者1900人の長期研究データを分析し、労働時間と心血管疾患(CVD)の関係に迫った。すると、約43%の人は、CVDに関連する疾患(狭心症、冠動脈疾患、心不全、心臓発作、高血圧、脳卒中など)と診断されていた。また、平均労働時間が週45時間の労働者に比べて、週55時間の労働者は16%、週60時間の労働者は35%、心疾患リスクが高かった。>>詳細へ
湖北省武漢市でホワイドテーの日、ある男性の瞳孔がハート形に変形していることをガールフレンドが発見した。眼科の病院で眼科の専門家による検査を受けた結果、この男性の瞳孔が変形したのは徹夜の残業が続いたことにより免疫機能に異常を引き起こしたことが分かった。>>詳細へ
★各国の「定時退社」奨励策>>詳細へ
○日本:従業員に「ノー残業デー」実施を奨励
○ドイツ:効率の高い業務で残業をしない
○フランス:退社した従業員へのメール・電話連絡は禁止
○オランダ:「秘策」を講じて従業員の定時退社を迫る
(編集XM)
「人民網日本語版」2016年8月2日
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