3Dプリンタ、来年国際宇宙ステーションに導入へ
1台の3Dプリンタが来年、国際宇宙ステーションに向けて打ち上げられる計画だ。3Dプリンタの導入により、宇宙における機械部品の生産が初めて実現する。米国のベンチャー企業メイド・イン・スペース社は米航空宇宙局(NASA)のマーシャル宇宙飛行センター(MSFC)と提携し、無重力環境における3Dプリントの実現に取り組んでいる。この技術は将来、有人太陽系探査の基盤となる。科技日報が米ウェブサイトSpace.comの報道を引用し伝えた。
メイド・イン・スペース社のアーロン・ケマーCEOは「現在NASAと共同で実施している3Dプリンタ実験は未来に向けた取り組みだ。要求どおり必要な部品が出力できるようになれば、宇宙飛行の安全確保および、コスト削減につながる。実験ではまず、テスト用の部品を出力するが、今後はツールや科学設備を含む様々な部品を出力していく」と語る。
この3Dプリンタは2014年8月に、米国の宇宙輸送企業スペースX社のロケットに貨物と共に搭載され、打ち上げられる予定だ。
3Dプリンタは、高分子材料などの粒子を幾層にも重ねて物体を造形する。
メイド・イン・スペース社の関係者によると、出力に使う設計図は事前にコンピュータに保存するか、あるいは宇宙ステーションに到着後、地上からプリンタに送信することもできるという。
3Dプリント技術の導入により、宇宙での生活がより便利になり、コストが抑えられると見られている。現在宇宙ステーションで使用されている部品のうち30%は、3Dプリンタで生産することができる。(編集SN)
「人民網日本語版」2013年5月30日