中国の「独身の日」 ECサイトが価格戦争を展開 (2)
中国社会科学院情報化研究センターの姜奇平氏は、「今年の独身の日に向け、ECサイトが割引合戦を繰り広げている。前回の京東、蘇寧、国美による価格戦争では決着がつかなかったが、これを受け新たな販促が実施されている」と指摘した。
中国のイーコマース発展は重要な時期に差し掛かっている。市場が拡大を続け、多くの参入者が少ないシェアを争い、資金が枯渇している。各サイトは利益をあげられず、苦境に陥っており、より頻繁かつ大々的な価格競争により、生存の機会をつかもうとしている。
専門家は、今年の独身の日も、販促による価格戦争が生じると指摘した。この「大騒ぎ」、「潰し合い」とも呼べる価格戦争の裏側で、多くの企業は「出血サービスをするか、消費者を失うか」というジレンマに陥っている。前回の戦果を見る限り、各大手ECサイトはほぼ似たような販促・値引きを行なっていた。これは強者をより強く、弱者をより弱くするかもしれないが、真の意味での「生死をかけた戦い」ではない。
姜氏は各社に対して、発展を続けてきたEC産業は現在、モデルチェンジを行う必要があると警鐘を鳴らした。「中国製造業式価格戦争」を続けても良い結果は生まれず、各社は製品の多様化やサービスの差別化を重視するべきだ。
専門家は消費者に対して、理性的な消費を心がけるよう促した。価格により購入を決めるのではなく、商品の品質、ブランド、自らの需要等を考慮すべきだ。(編集YF)
「人民網日本語版」2012年11月8日
【「双11」EC状況紹介】 eコマース企業の8割が「独身の日」商戦に参入