クレジットカードを海外サイトで不正使用される事件が多発 (2)
「今は海外のウェブサイトでショッピングをすることがこんなに多いのだから、簡単に被害にあってしまいます。海外のウェブサイトでは余りにも簡単にクレジットカードが使用できます。暗証番号も確認もいらないので、カード番号と裏の3けたの数字さえ知れば、誰でも外国のウェブサイトで不正使用できます」。
徐さんは銀行の調査結果が出るまでクレジットカードを使えない状況にある。
こうした被害が頻発するのはなぜか?磁気ストライプカードは安全面で大きなリスクを抱えている。磁気カードの複製は非常に容易だ。犯罪者が細工をしたカード読み取り機でスライドするだけで、情報が盗み取られる。しかも進んだ技術はいらず、100元の装置があれば完了だ。
ICカードは磁気カードより安全だが、コストがかかりすぎるので、現在中国で使用されている銀行カードの多くは依然磁気カードだ。磁気カードのコストは1枚1元余りに過ぎないが、ICカードは40元前後かかる。
ユーロペイ、VISA、マスターカードは、2008年までにATMをEMV対応にしていない場合、顧客が詐欺にあった場合の損失は銀行または金融機関が負担すると定めている。つまり国際規定に従えば、こうしたスキミング事件の責任は銀行が負担すべきなのだ。
マレーシアではスキミングによる損失は銀行が全額負担することが法律で定められているため、スキミングが猛威をふるった際に、巨額の負担に耐えられず倒産する銀行が出た。こうした事態を受けて、現在ではマレーシアを含め欧米や東南アジアの国々は銀行カードのICカード化を完了している。