安倍首相の3本目の矢 参院選を狙い撃ち (3)
厖氏は、「第3弾の経済対策は中身が空虚だ。例えば一般用医薬品のネット通販解禁は、何を目的としているのか非常にあいまいだ。また日本の某地区で国家戦略特区を設置し、税収優遇を実施し規制を緩和するという内容についても、明確に説明されていない。さらにグローバル企業・人材導入などの政策も、実施は非常に困難だ。日本は保守的な国であり、特に外国の移民受け入れに対して、日本社会は排斥の態度をとっている」と指摘した。
日本研究院のチーフエコノミストは、「安倍首相の提案だけでは、持続的な経済成長、デフレ脱却の問題を解決できない。労働市場を改革しなければ、日本の経済成長は壁にぶつかるだろう」と述べた。また、同成長戦略は日本経済の長期低迷の根本的な問題を避けており、深い構造改革が盛り込まれていないとする観点もある。日本企業界では、安倍首相の新たな経済戦略の力が足りないとされている。同戦略は一連の法人税引き下げの措置を盛り込んだが、企業界で期待されていた全面的な減税には至らなかった。
安倍首相は年金基金の、株式・海外資産運用の拡大を決定したが、これにも大きなリスクが存在する。日本では高齢化が深刻化しており、数千億ドルの資金を債券から株式・インフラ融資などハイリスク資産に移すことは、危険な賭けである。アナリストは、「安倍首相はようやく勝ち取った市場の信頼を失うかもしれない」と指摘した。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年6月7日